生じた時は私が責任を持って対応いたします
今回その為の保険も入りました」
社長は保険の控えを持ってきて神山と由紀枝に見せた
「では社長 そのコピーも下さい 庄司由紀枝と実名が出ている以上
こちらにコピーがあっても可笑しくない筈ですが」
社長はコピーを2枚作り神山と由紀枝に渡した
神山と由紀枝は社長に礼を言って不動産屋を出ると
「なにかすっきりしたね 一応これで何もないし何かあっても
こちらが不利になる事は無いよ よかったよ」
「ええ ありがとう~よかった」
「今夜は何を食べようか ご馳走をするよ」
「そうね 美味しいお寿司が食べたいな」
「そうしたら ここいらにあるかな お寿司屋は」
「駅前に何軒かあったわ 何処が美味しいか分らないけど」
「兎に角行ってみようよ」
二人は御殿場駅前に行くとなるほどお寿司屋があったが神山は
一番大きいきらきらしているお店は敬遠してほどほど門構えが
しっかりしたお店を選び中に入った
店内は平日の18時と早い時間なのにお客が入っていた
ここは座敷とカウンターでもてなし カウンターの中では3人の板前が
威勢良く握りを作っていた
神山達はカウンターに案内され 早速メニューをみるとおつまみは
あまりないので神山が板前に鮮魚の盛り合わせを頼むと快く作ってくれた
ビールを注文するとすぐに出てきて神山が二人のグラスに注ぐと
「では 解決 乾杯」
由紀枝もニコニコして乾杯をした
鮮魚の盛り合わせが下駄に食べきれないほど盛ってあり
「ふぁ~凄い これを食べるの」
神山も驚いたがまずは一口食べてみると新鮮で美味しかった
「うん 美味しいよ いけるね」
「ほんと 新鮮だわ 久しぶりよ またこようっと」
由紀枝は女子寮を出てから新鮮な刺身を食べていなかった
1週間ぶりに新鮮なお刺身を食べて満足していた
神山も由紀枝と同じく1週間ぶりに美味しい刺身を食べた
「ねえ 由紀枝 どんどんと美味しいの食べて元気になれよ
でないと僕が悲しくなるからさ ねっ」
「もう 大丈夫よ」
「考えていたんだけど 今度の25、26、27日のお休みだけど
鎌倉とか箱根に行かないか どう」
「わぁ~ ほんと 行きたいわ~絶対にいく~」
由紀枝はニコニコして人目も憚らず神山のほほにキスをした
一瞬の事で周りのお客は気が付かなかったが板前はニコニコして頷いていた
神山はこの際自分の車を購入しようと考えた
「それと 2日の引越しは僕がいるよ だから安心して」
「わぁ~ 嬉しいわ ほんとでしょ」
「うん 勿論だよ」
由紀枝は先ほどと同じ様にキスをした
暫く話していると頼んでいないあわびやいくらなど盛り合わせが出てきた
神山が板前に聞くと
「良いじゃないですか 若い子が喜んで お祝いですよ どうぞ
見ていて微笑ましいじゃないですか ねえ お客さん」
神山は笑顔で板前に御礼を言うと板前が
「お~い 女将 お客さん 日本酒だよ ほら」
神山は頼んでいないがビールが無くなったので頼むところだった
女将が日本酒を持ってくると神山の顔をじっと見ていて
「もしかして 赤沢ホテルでお会いしましたか?」
神山も振り返って女将をよく見ると女風呂で
会った元気のいいおばさんだった
「いやーここの女将さんでしたか ほんと恥かしかったですね ははは」
女将が板前に
「ほら 先日話しただろ 大きいの持っているって このお客さんだよ
貴方も少しは爪の垢貰って大きくしなよ ほんとだらしないんだから」
板前が神山に
「お客さんでしたか いやねホテルで風呂にいた男の逸物がでかいでかいと
それは煩かったですよ ようやく静かになったんですよ でもまた
今夜から言われそうですね ははは」
由紀枝がきょとんとしているので赤沢ホテルで先週14日の朝起きた
露天風呂の出来事を説明すると顔を赤くして
「もう そんな事していたの 恥かしいわ いやよ ば~か」
由紀枝は本気で怒った訳ではなく甘えてみただけだった
話を聞いていた大将が
.