2012年3月13日火曜日

Vol.612 ゆり -6-39



そこで先程も言いましたが箱を2つ使った場合は結構遊べると
思うんです ただそれも御殿場プロジェクトの審査を通らなければ
アウトなんで そこをしっかり押さえたいですね」
「そうですか」
「逆にアレックスジャパンのブースは10億単位で動かせますから
理由付けさえしっかりしていれば出させます」
「えっ 10億単位ですか」
「ええ そこまで決めてきていますよ 私は」
「いや~すごい手腕です そうすると鈴や食品と
アレックスジャパンを上手に繋げると言う意味はそこにですね」
「ええ そうです しかし東都食品が鈴や食品の傘下という
構図だと鈴や食品も出さざる得ないでしょう
東都食品も最低3億で6億まで出すと契約を結びましたから」
「なるほで でも改めて山ちゃんの事を見直ししました
分りました 私もここに残ってスケジュールを作ります」
「ええ お願いします」
神山と洋子は次長室に戻ると神山が
「ちょっと銀行にいってくる」 
洋子にそう言い残しバッグを持ち銀行にき過日 亜矢子と買った
宝くじの換金をして現金を2千万円をバッグにいれ部屋に戻った
「洋子 アレックスジャパンの2000万円は僕が預かっていいね」
「ええ 構いませんよ だってあなたのお金ですもん」
「でも ほら もと人事のエリートに断らないとね」
「そんな事気にしないでください もう 抱いて貰えないわ」
「ははは では 預かるよ」
神山は時計を見ると15時になっていた
「洋子 今夜はどうする?」
「ええ 出来れば早く帰りたいんですが、、、あの」
「そうか わかった そうしたら僕はこのまま外出して帰る
だから洋子は5時頃までいて帰っていいよ」
「ごめんなさい そんな嫌がって言った訳じゃないんです」
「うん だからいいよ」
神山はそれ以上洋子と話をしないで帰り仕度をして部屋を出ると
Gプロジェクトの部屋に行き佐藤部長に
「5月25、26、27日は休みにします
と言っても仕事が優先ですから 出勤しても構いませんが私は休みます
勤務形態はアルタ本社と同じでいいですよ ただ詰まってくると
休みが取れなくなる恐れがある事は承知してください
それから明日午前中から各ブースの方向性を打ち合わせします」
神山は佐藤部長に言うと5万円を渡し
「これで慰労会をして明日から頑張って下さい お願いします」
「神山さん そんないいですよ」
「いえ 本来なら私がどこかで席を設ければ良いのですがこれから
外出するので これでお願いします また一緒に行きますよ」
「そうですか 分りました それとスケジュールですが 明日には
ご説明できるものがお渡しできます」
「ありがとうございます 楽しみですね お願いします」
神山はそう言いGプロジェクトの部屋を後にした時携帯がなった
「洋子です 先程はごめんなさい 母の頼まれ物があってどうしても
早く出たかったんです それが済めば大丈夫です 時間は空きます」
「うん 分りました でもいいよ今夜は 早く帰りなさい 間に合うように」
「はい 分りました ごめんなさい では5時に上がりますん」
洋子はこんな筈じゃなかったと思った
もっと早く伝えておけば神山を怒らせないで済んだと思ったが
今後このように母からの用件は当日受けないようにしようと決めた
結局自分が招いた事態である事を反省した
「うん では」
神山は電話を切ると由貴に電話をした
「わぁ~神山さん こんにちわ 素敵なお部屋になりましたよ」
「うん 良かったね これから行くけど大丈夫ですか?」
「わぁ~ ほんと うれしいわ~ 待っていますよ」
神山は電話を切るとタクシーで代々木の由貴が
住んでいるマンションに向った

神山は亜矢子に電話をして
「こんにちわ 神山です どうでした由紀枝は」
「こんにちわ桜川です 大丈夫よ 早く済んでもう自宅に帰ったんじゃない
由紀枝さんって凄い能力を持っているわね びっくり」
「どうしたの」
「ええ 最初にレポートにこのホテルに期待することや自分の希望など
書いて貰うんだけど 普通1時間位掛かる所20分で仕上げたの
それが 誤字脱字が一切なくて 文章も分りやすく纏められて
椿も坂井もビックリしていたわ 普段だと分らないわね
だから うちとしては大喜びよ これで2ヶ月くらい勤務したら





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