電話を切ると上原に付いた
神山は急いで自分の部屋に行きボストンバッグに着替えなどを入れ
カード類や現金も少し持って部屋を出た
駐車場から車を出して御殿場へ向った
渋谷で高速に入ると飛ばしてすぐに御殿場ICに着き由紀枝の
マンションに着くとZを駐車場に止め部屋に行った
「ふぁ~早い 良かった」
そう言うと由紀枝は涙を流した
神山は優しく抱いて
「わかった 大丈夫だよ 僕が来たから 落ち着いて話して ねっ」
二人はソファーに座って由紀枝が話し出した
「昨夜 7時頃だと思ったけど ドアがノックされるので神山さんから
言われているように返事をしなかったのね 勿論モニターで確認はしたわ
それで一回帰って 今度は10時頃かしら またドアがノックされるけど
今度はしつこく何度もドアを叩くし恐ろしくなったの
でも 被害が無いから神山さんに会った時に話そうと思っていたの」
「わかった 用件を書いたメモは入っていた」
「いいえ それも確認したわ あ~あ よかった」
神山は由紀枝を連れて不動産屋に行く事に決めた
駐車場から車を出して由紀枝が乗ると不動産屋まですぐだった
神山は社長と話がしたいと申し出ると奥から出てきて
「昨日は駐車場の件で早速ありがとうございます 今日はまた何でしょうか」
神山は一昨日や昨夜の出来事を社長に伝えると
「それは 管理人の親切から出た事でしょう なにも可笑しくないでしょう」
社長は高飛車に出てきたので神山は
「もう 知っていますよ あそこに女性の入居者が居ない理由を」
神山は駐車場の車を見て判断した そして部屋が満室でない事も
何回か出入りをして確認していた
社長の顔色が変って
「すみません 本当にご迷惑をお掛けしました 少しお待ちください
こちらへどうぞ」
神山と由紀枝は少し奥まった応接室に通され少し待つと
「神山様 庄司様 これでご勘弁をお願いします」
社長は包みを開いて200万円を出した
神山と由紀枝はそれを見て笑った
「社長 なんですか それは?」
「ええ ご迷惑料です どうぞお納めください」
「社長 お金で解決出来ますかね この噂が広まればここは潰れますよ
いいんですか それでも 私はここに置かれたお金には興味がない」
「そんな事を仰られても ではあと100万円出しましょう
これで なんとか勘弁してください」
「社長 私を見くびったね 私は1000万円単位のお金しか興味がない」
そう言ってTJのカードをみせて
「ご存知ですか このカードは」
社長は以前見た事のあるカードで財産がしっかりしていないと
ここの会員になれない事も知っていた
「神山様 どうも済みません」
社長は椅子から下りて床に跪き二人に謝罪をした
「まあ そうされても被害届を出すか否かはこちらで判断します」
社長が
「どうかそれだけはご勘弁ください お願いします」
「まあ 椅子に座ってください」
社長が椅子に座ると
「良いですか 引越しそうそうまたすぐに引越し出来ますか」
「大変 申し訳ございません」
「そこで 管理人をすぐに変えなさい いいですね
或いはあの管理人を追い出して ここに居る社員を当てなさい
で ないと貴方はこの会社とも潰れますよ 私の権力を分らせましょか
静岡県庁に電話すればここに飾ってある免許も取り消しですよ」
「へぇ~県庁の方をご存知で 済みませんでした」
「いいですか 彼女は恐怖を抱いて一夜を過ごしたんです
貴方も味わいますか 会社が潰れる夢を見て」
「分かりました 早速今の親戚を追い出します済みません
今 手配しますので 少しお待ちください」
社長が出た後に神山と由紀枝は顔を見合わせて
「親戚と言ったね」
「ええ 確かに聞こえました」
社長が戻ってきたので
「昔 病を患い完治していない人間をいくら親戚と言っても酷い話だ」
「神山様 そこまでご存知だったのですね 済みません
私も困り果てているんですよ でも神山様のお陰で目が覚めました
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