2012年2月22日水曜日

Vol.592 ゆり -5-38



「由紀枝 OK 火力が強いよ」
「ありがとう 良かったわ」
そう言い由紀枝は材料の下作りを進めた
神山は鉄板を洗ったり外の準備を進めていると家具屋が配達にきた
由紀枝も何回か会っているので配達員も愛想よくお辞儀をして
荷物を設置した
バルコニーのガーデンテーブルは組み立てが必要で部屋で行ってから
外に出して重石を置いて完了した
配達員が帰ると神山はガーデンテーブルや椅子を拭いたりして
「由紀枝~ 準備出来たよ~」
「ねえ 大きな声を出さなくても聞こえるわよ は~い」
由紀枝は材料をお皿に乗せてラップで覆って運んでくれた
「ねえ ビールでいい」
「うん でもコップはステンのコップにしようよ暗くて割ったら危ないし」
「そうね 了解です」
部屋の照明を最大限明るくしてバルコニーを照らした
神山はテーブルなどの配置の変更をして美味しく食べられようにした
食材が色々有ったがまずは野菜と大きいえびを焼き始めた
鉄板がすぐに熱くなってじゅうじゅうと焼けている音がしてきた
由紀枝が座ると神山はビールをコップに注ぎ乾杯をした
えびの体が曲がって来たので取り皿に盛り一口食べると焼けていた
「由紀枝 大丈夫だよ 美味しいよ」
由紀枝もえびを取ってたれに付けて食べると
「ふぁ~ 美味しい やったね」
由紀枝はもう天下を取った笑顔で神山に答えていた
神山は順番に焼いていったが どうしても食べるのがワンテンポ遅れて
由紀枝がさきに食べるようになった
でも神山は由紀枝が美味しいと言ってくれるだけで幸せだった
「由紀枝 そろそろビールじゃなくて ワインかバーボンにするか」 
「ええ 私はワインがいいな」
「うん 悪いけど このコップでいこうよ」
そう言い暗くて割れた時を考えてステンのコップにした
由紀枝は洗ってコップにアイスを入れてワインを入れてきてくれた
「おお さすが これならジュース感覚で呑めるね ありがとう」
外で焼きながら食べると美味しいのかどんどんと食材が少なくなった
神山が由紀枝に
「ねえ もうなくなるけど お終いかな」
「大丈夫ですよ まだ冷蔵庫に隠してあります 持ってくるわね」

由紀枝は冷蔵庫から食材を持ってきて神山に渡した
豚肉のロースを焼くといい匂いがしてきたので由紀枝に聞くと
「もう下味が付いているの だからその匂いでしょ いい匂いね」
ナイフを使わないように一口大になっている肉を食べると美味しかった
「由紀枝 これいけるよ 美味しいよ」
由紀枝はニコニコして
「良かったわ 喜んで貰って嬉しいわ」
神山はワインの御代りをすると自分のコップも一緒に持ち
二人分を持って来た
最後にご飯を焼く時に細かく切った野菜を炒めてその野菜と
炊き立てのご飯と混ぜて塩コショウで味を調えて小皿に盛ると
「はい ご飯よ どうぞ」
神山は残った野菜を聞くと由紀枝は冷凍保存をしておいて使うときには
電子レンジで温めれば色々にアレンジできると言った
「なるほど すごいね やっぱりおじさん?」 
「ううん 昔覚えた必殺技よ ふふふ」
「そうか でも勉強になったよ ありがとう」
「いいえ 煮物も少し作るより3,4回分を一回で作ると野菜の無駄や
調味料の無駄が無いでしょ だから纏めて作って冷凍保存ね」
「なるほど ますます勉強ですね ありがとう」
食べ終わって暫く外で過ごすとのんびりしたくなるので
由紀枝が
「さあ片付けましょうか」
神山は食器類を部屋に運び洗うのを手伝った
洗う食器が少なかったので今度は鉄板や汁受けプレートを洗った

由紀枝は外のテーブルを拭いて綺麗にした
「ねえ このテーブル台風の時に部屋に入れるんでしょ
どうやって入れるの 教えて」
神山は外に行き テーブルを横に倒して転がして足を最初に入れて
と親切に教えると
「わかった 転がしていいのね このままだと入らないから
どうするのか分らなかったの ありがとうございます」
「うん しょうがないよ 転がして傷が付いても」
部屋でゆっくりすると由紀枝が





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