二人がゆっくりと食事をするのは久しぶりなので色々な話題が出た
筒井の件では
「先週 あんな事があったから 今は殆ど会社が終ったらまっすぐに家です」
「そうか やはり奥さんがあれだけ心配していたからね」
「ええ これ以上心配させられないって」
「そうすると 御殿場アウトレットは無理だね」
「ええ 東京と御殿場をいったり来たりするのは難しいわね
あんな事が無くても 大変じゃないかしら」
「そうすると 林さんがチーフで店長はいいけど
現場を見る人は祥子しかいないね」
「ええ でも内装工事だから 向こうでホテルを借りれば大丈夫よ」
「まあ そうだね 集中的に一ヶ月だからね
来年の3月1日前後を予定しているよ
先日筒井さんと話したけれど 予算が無いんだって
それで 上原と同じ様に箱は出来ていて 内装工事だけになる
可能性が非常に高くなったね」
「そうなの そうすると やはり一ヶ月ね」
「うん そうだね 僕の方は10月に入ったらちょくちょくと
行く事になるね 3月は殆ど御殿場でしょう」
神山はマスターを呼んでお勧めのステーキとそれに合うワインを注文すると
「丁度 今日は良いお肉が入っていますから良かったですよ」
「僕はミディアムで仕上げて頂いて ニンニクを少し多めにお願いします」
「私も同じでお願いします」
「はい 畏まりました」
石原はお辞儀をして階段を降りていった
神山は御殿場アウトレットのニーナ・ニーナをどうするか悩んでいた
その事を祥子に話すと
「しかし 予算がないとどうにもならないわね 結局上原と
同じ様な内装になる訳?」
「うん 一応6月までには御殿場アウトレットのプロジェクトから
何らかの書類が来るけど 箱が出来ている以上ねえ 難しいな」
「貴方でも難しい事あるのね」
「うん 例えば箱を2つ貰えたら話は別だけど それでも
自由なデザインは限られてくるからね 困っている
アレックスジャパンはフリーゾーンって言ってね
箱から設計をする訳 そうすると例えばだけど 天井は高くて
ドームにしたりと自由度が高まるのさ そうなるとデザインも
色々と出てきて楽しいブースが出来るわけさ」
「そうね 聞いているだけで楽しくなるわ しかしそんなに
予算が無いのかな パリも好調だし日本も好調よ どうしてかしら」
「うん 昨夜の話しではパリ本社は箱まで考えていないだろうと
言っていたよ」
「そうなんだ しょうがないかも知れないわね」
祥子は本社パリが動かなければ予算が出ない事は充分知っていたが
御殿場アウトレットの知名度が低い事にショックを隠せなかった
神山は祥子が元気を無くしてので
「ほら また祥子の悪い癖が出たぞ ここは割り切って考えたほうが
良いし 背伸びをすると無理が出てくるよ」
祥子は頷いては見たが何とかならないか考えていた
「御殿場アウトレットはゾーンエリアでも箱を造ることは出来るんだよ
ただし 色々と条件が厳しくなると思うがそれでも最低1億は掛かって
現状予算だと無理になってくる
そこでやはり箱の中をどうするかで勝負が決まってくると思うよ」
「そうなの アレックスジャパンはどの位掛けるの?」
「ハッキリしていないけど最低でも3億は掛かると思うよ
まだ何も出来ていないけど 敷地を換算するとその位の
箱ものを建てていかないと無駄になるね
逆にニーナ・ニーナがそんなに大きな建物を造っても
商品量が少なくて 逆効果になってしまうよ
そうすると費用対効果からしても無駄と判断され
計画自体がなくなる可能性が大きいね」
神山と祥子は運ばれてきたワインとステーキを食べながら
話しに夢中になっているとマスターの石原が
「そろそろガーリックライスに致しましょうか それともさっぱり系の
パスタにされますか」
「祥子はどうする」
「ええ そうしたら私はカルボナーラにするわ いい?」
「そうしたら 僕はアサリと紫蘇のボンゴレビアンコでお願いします」
石原がお辞儀をして神山に
「先程の多田さんと東条さんですが凄くやる気があって助かりました
ありがとうございます 助かりますよ」
「お願いしますね」
石原は再びお辞儀をして階段を降りて行った
「なあに 多田さん東条さんって」
神山は鈴や食品の御殿場アウトレット出店に関して東都食品を
絡める計画を分りやすく説明して今日のステーキ対決まで話した
「へぇ~すごい 調理士に勝ったんですね 凄いわね」
「うん それで鈴や食品の社員が武者修行をする訳です」
「それも思いきった決定ね 貴方が下したの」
「うん」
「それも凄いわね 貴方って 今は誰でも動かせるの?」
「そんなことは無いさ 理にかなった事をしているだけだよ」
神山と祥子はウエイトレスが運んでくれたカルボナーラを食べ
そのあとに出されたフルーツも食べた
神山は清算をして石原に二人の事を頼んで店を出た
二人は手を繋いで歩いていたが祥子が
「早く二人っきりになりたいわ」
神山はタクシーで上原のマンションへ向った
タクシーの中で祥子は頭を神山の胸に預けていた
マンションに着いて祥子の部屋に入ると祥子が抱き付いてきて
自分からベッドに横になった
神山も一緒に横になって戯れお互い裸になって交わった
「あっ あっ うっ うっ~ さみしかったわ」
「僕もさ 全然だし」
神山が上になって祥子は足を上げて腰を動かしていた
祥子の膣が締まって来たので神山が発射してしまうと祥子も昇天した
二人がくたびれるまで2回も交わり神山は
「ねえ 明日は早いの?」
「ええ 普通よ」
「そうしたら どうしようかな 明日は休みなんだ ゆっくりと
朝寝坊したいけど どうしようかな」
「う~ん 起こさないようにするわ 食事はいらないでしょ」
「うん そうしたら 私 駅で食べるから ゆっくり寝てて」
「分りました そうしたら 部屋に帰ってすぐ来るよ」
「ええ 待っているわ」
神山は自分の部屋に戻りFAXや留守電を聞いたが緊急性が
無かったので部屋着を着て祥子の部屋に入った
「ねえ 一緒にお風呂に入って」
二人は浴室で交わりベッドに戻ると直ぐに寝てしまった