「うん いいよ」
洋子はブラジャー一枚に対してスタンダード ハイレグ Tバックと
セットにして 5セットが欲しいと言ったので
「全部で幾ら?」
「ええ 64万円になったわ」
神山は驚いたけど買うと約束したので現金で清算をした
「洋子 これ上原に持っていくよ」
「そうね 一緒に行っていい?」
「うん」
二人は大きな荷物を抱えてタクシーで上原のマンションへ向かった
神山は一日しか開けていないのに久しぶりに戻ってきた感じがした
「ねえ ジャケットは1着 靴も一足 次長室において置いたら」
「そうだね そうしようか」
神山は冷蔵庫から缶ビールを2本出して洋子に渡しそのまま呑んだ
「さてと 僕はこのまま銀座に行くけれど洋子はどうする」
「ええ 今日は何か有りますか」
「う~ん 特別無いな 休んでいいよ 夜だけだしね」
「ふぁ~ 嬉しい」
「うん この間の日曜日も出てきてくれたし 休んで」
「はい 分りました では18時に駅前寿司で良いですね」
「うん 頼むよ じゃあ出ようか」
「忘れないでね カランダッシュ」
「うん 着いたらバッグに入れておくよ ありがとう」
神山と洋子は上原のマンションをでた
まだ12時前だったので洋子は家で色々と片づけが出来た
洋子はタクシーを拾って帰ったが神山は上原のニーナ・ニーナを覗いた
平日なのに4,5人のお客が入っていて繁盛していた
店員が忙しそうだったので挨拶をしないで地下鉄で
銀座へ行って次長室に入った
渋谷で買ったジャケットと靴をクローゼットにしまい次長席に座った
洋子から言われたようにジョン ブラームスのプレゼントを
忘れないうちにバッグに入れた
神山はウインドーや店内の造花が気になったのでウインドーに行くと
「先輩 こんにちわ 今日も出勤ですか」
「よう 翔 そうだよ 美佳さん どうした」
「ええ 大丈夫ですよ ご安心下さい 仲良く手を繋いで帰りましたよ」
「なんだ 翔は徹夜じゃなかったのか」
「へへへ ええ あのあとここで暫くいたんですけど 倉元さんも
帰っていいと言われて帰りました」
「美佳さんもここに居て?」
「ええ そうですよ」
「そうか それでは帰りなさいと言うよね まったく」
「作戦が成功しました」
「わかった そうしたらめしにいこうよ 誰かを待っているのかい」
「いえ このままでいいか見ていたんですよ 少し多い気がしているんです」
「そうだな でも倉さんが良いと言っているんだろ」
「ええ まあそうです」
「だったら 任せておきなさい」
神山もこのウインドーの陳列方法だと少し多く感じたが
少ないよりましかなと思った
「何を食べようか 倉さんたちは」
「ええ 先程由香里姫が来て そのまま消えていないんです」
「そうか 近くだから遊びに来たのかな」
「ええ なんか買い物に来たって行っていましたよ」
「デコレーター達は」
「ええ 多分何時もの中華でしょう」
「わかった そうしたら美味しいほうの中華にするか」
「ごちです」
神山と杉田は少し歩いた所にある中華料理店に入ると丁度サラリーマンの
お昼と重なって店内は込んでいた
二人は2階に上がって席を見つけてビールと餃子 野菜炒めを注文した
「屋敷君は出ていないのか」
「ええ 出る筈だったんですが 何か体調を壊して出ていません」
「そうか 翔も大変だな」
「しかし テツの分は僕が見ていたところですから大丈夫ですよ」
「うん 頑張ってな 頼んだよ」
話していると瓶ビールが2本と餃子 野菜炒めが運ばれてきた
このお店はけっして安くは無いが美味しくてボリュームが有るので
若い者には人気がある
杉田も美味しい事を知っているので箸が良く動いた 神山に
「先輩 食べないんですか」
ゆっくりと食べている神山は
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