2011年11月9日水曜日

Vol.487 薔薇 -8-33



「神山さん ありがとうございます 父も大変喜んでいます」
Jrが言った ジャックが現金を神山の前に出して
「この分がボーナスの5000万円 この分が来月30日までの
軍資金2000万円 この書類に受け取りのサインをください」
神山と洋子はサインと日付を書いた
ジャックが
「これはアレックスジャパンの気持ちです 受け取ってください」
そう言い2000万円を出した
「ありがとうございます ジャック サインは」
「この分は本国には内緒です」
神山は少し考えたが受け取る事にした
ジャック夫人が給与の振込み口座の申請書を持ってきたので
神山と洋子はその書類に必要事項を記入した
ジャック夫人が
「今月末から入るわよ」
とウインクをした 洋子が
「ありがとう 助かるわ」
そう言いお金の話を終ると 神山が今日御殿場アウトレットの件で
静岡県庁へ行き聞いた事や話して来た事を分りやすく説明した
時々ジャック夫人が洋子に確認をしていたので
時間を空けながら説明をした Jrが
「神山さん 先に提出したデザインはボーンが高いお金で書かせた
パースです もう使えないですか」
「うん 無理だ 僕たちが考えている 大丈夫だよ
それに 余分にお金は必要ないさ 貰った分で充分だよ」
「えっ こんな金額で仕事をするのか」
「但し さきの契約書にもあるようにコマーシャルはアルタがビジネスで
行うよ 僕は能力を評価して貰えばいいのさ」
「わかった 神山さんはいい人だ なあジャック」
「ええ この仕事で3億とか5億の請求がきたらどうしようと
考えていました 助かります その代わり何でも協力します」
「わかった ありがとう 僕らは5月21日から新しいデザインを
起こします 出来上がったら私の部屋で打ち合わせをしたい
それまでは普段どおりの仕事をしてください
何かある時はこちらからジャック夫人に連絡を入れます」
「はい お待ちしています それと社長の秘書をリストアップしました」
ジャック夫人が3名の候補者リストを見せた 
神山が見ていると洋子が
「この日本人の女性はどう?」
「うん 僕もいいかなと思うけど Jrどうだこの子で」
「うん 神山さん この子は苦手なんだ」
「どうして?」
「うん きついというか 冗談が通じないというか硬いな」
「そうしたら ジャック夫人 この女性を呼んで頂けますか
一応面接します」
ジャック夫人は人事課に行ってその女性を連れてきた
部屋にはいる時にお辞儀をして
「人事課の 篠原 涼子です」
「うん 今 アレックスJr氏の秘書の面接をさせて頂いています
この会社に要望する所とか自分が何かしたいとか 希望を聞かせてください」
涼子は暫く考えてから
「Jr氏の奥様のように秘書が勤まるか分りません しかし私の
学んだ日本の良さをJr氏に伝えることが出来ればいいと思います
そのためには もっと日本の文化を知って頂く事が先決と思います
私が秘書をさせて頂いたらそこから始めます 以上です」
神山が洋子に聞くと頷くので
「わかった Jr 秘書が誕生だ
ジャック夫人 メモをお願いします
本日5月5日火曜日 ここに人事課勤務 篠原涼子を
アレックスJr氏の秘書として認める 以上 最高責任者 神山龍巳」
ジャック夫人が洋子に確認をしたのでOKと言った Jrが
「神山さん ありがとうございます 彼女の給料はどうしますか」
神山がジャック夫人に尋ねると税込み24万円だと言ったので
「給与は税込み50万円で良いでしょ どうだろう」
ジャック夫人が私が70万円だから最低70万円にして欲しいと言った
「わかった 税込み70万円とします
詳細はジャック夫人と決めるように」
洋子がジャック夫人からメモを受け取ってタイプを打って書類を
持ってきた ジャック夫人が早いのねと驚いていた
Jr ジャック 神山 篠原がサインをした 立会人で
ジャック夫人 洋子がサインをして原本は神山が預かった
神山は部屋をでて フロアの皆を集めて
「本日この時間より 人事課の 篠原涼子さんはアレックスJr社長の
秘書になりました 引継ぎは迅速に以上 最高責任者 神山」




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