それにコックさんとお友達になれるし いいわよ一杯勉強出来るから」
「そうだな しめ鯖も上手かったし うん時間を作るよ
その時は頼んだよ お願いします」
「こちらこそお願いします ところで御殿場アウトレットの
鈴や食品のブース予算ですが どの位見て下さいますか」
「う~ん まだハッキリしないがな」
「私は 技術は東都食品で予算は鈴や食品だと考えているんです
最低でも2億は掛かります」
「そんなに掛かるか?」
「ええ まだはっきりとデザインが出来ていませんが
デザイン次第では4億になる可能性が高いです」
「おいおい そんなに出せないだろう 鈴や食品だと」
「ええ 多分無理だと思います そこで鈴やも一緒にするのです
出来ればアルタやアレックスジャパンの出資も考えていますよ僕は
先日もアレックス氏にアレックスブランドのビーフジャキーを
御殿場アウトレット限定で出そうと話をしているんです」
「そうか そんなに大きいか わかった何とか出どこを考える」
「ええ お願いします また 洋子さんのうれし涙を見られますよ」
「ははは そうだな わかった 山ちゃん今日はまた勉強したよ」
「はい ありがとうございます」
「うん では 洋子頑張れよ」
時田が神山の肩をポンと叩いて別れていった
神山と洋子の所に鈴や食品の3人が来て
「どうも先程は失礼いたしました 済みませんこれ お返しします」
神山は先程黒江に渡した30万円を出されると
「ははは 良いですよ これからの支度金にしてください」
「しかし お見事でした 実は上級の牛肉が見つからなかったんです
そこで多田と相談して手持ちの牛肉を持ってきました 済みませんでした」
「ははは もう済んだ事だし ここだけの話しにしましょう」
「私もそこまで酷い肉だと思っていませんでした 多田からも
そう報告を受けていた物ですから」
「まあ 生肉を食べれば分るでしょう ねえ多田さん」
「お恥ずかしい話 そんな良い肉を食べた事が少ないのです」
「そうしたら ちょっと待ってくださいね」
神山は日比谷パレルホテルの担当支配人 二ノ宮と電話をした
「ええ それで一番高い生と焼いたのを食べさせて頂きたいのです」
神山は頷いて
「今日 これから来れば準備をしてくれると言っていますが」
「ええ 伺います」
神山は二ノ宮に3人が行くことを伝え電話を切った
「日比谷パレルホテルの最上階レストラン担当支配人 二ノ宮さんを
尋ねてください 私の名前を仰って下されば分ります」
「神山様 何から何までありがとうございます」
「ただ 同業者と言わない方が良いでしょう ステーキファンと
言っておきましたから いいですね」
3人は深々とお辞儀をして社員食堂から出て行った
「まあ 酷い話しね調理士が上級のお肉を知らないなんて」
「うん しかし従業員食堂ではそれでいいのかも知れないね」
「う~ん そうかしら でも一流を知っているのと知らないでは
全然違うと思うな 私 一流しか知らないもん 貴方以外は全て
二流だと思っているわ」
「おいおい ありがとうございます なにも出ないよ」
洋子は嬉しく神山のほほに軽くキスをすると手伝いで残っていた
本社人事課の安井奈々子が見ていて
「ふぁ~ 先輩見ちゃいましたよ いいな~ ねえみんな
先輩って 神山次長とキスしているの」
「えっほんと いやだ うそよ」
「ほんとだってば いま ねえ 先輩」
洋子は少し赤くなった顔で
「だって ご褒美よ大切な人にご褒美は良いでしょ」
「あ~あ 先輩に先を越されたわ ショックよ」
神山は女の子を並べて
「よし 今日は良く働いてくれたから僕からご褒美を上げる
みんな目を瞑っているんだよ」
神山はみんなの額に軽くキスをして洋子と出て行った
目を開けた3人は夢を見ているようで嬉しかった
「純情な乙女達だね」
「ええ 目をしっかりと瞑っていたわね」
「ねえ 手伝ってもらったおばさんは5人だよね」
「ええ」
「そうしたら お菓子を買ってお礼をしておこうよ」
「ええ そうしましょ」
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