2011年11月11日金曜日

Vol.489 薔薇 -8-33



「それは分っています 私が言葉が足りませんでした すみません
以前のようにイメージは 挑発的 男を魅了する しかし派手過ぎない」
「はい 分りやすいご説明でありがとうございます ふふふ
そうすると 変えなければ行けませんね 分りました
では篠原さん メイクしてよろしいですか 一所懸命メイクします」
「はいお願いします」
「どの位時間は掛かりますか?」
「ええ 直ぐですよ そこにお座りになって 見ていてください」
「えっ恥ずかしいわ 私」
「篠原涼子さん お仕事ですよ お願いします」
「はい 分りました」
チーフが篠原涼子にエプロンを掛け まず今の化粧を丁寧に落とした
神山とJrはすっぴんも綺麗だと感じた 下地を塗り始め どんどん
進めていく この位のスピードでこなさなければ 
チーフになれないのかと改めて思った 
洋子のときもそうだったが早くて正確な仕事だった
見ている間に出来上がり神山は驚いた
アイラインを入れ最後にルージュをさし やはりプロの仕事は違った
「はい神山様 仕上がりました 如何でしょうか?」
「ふぁ 凄い 篠原さんが見違えた うん OKです」
篠原涼子は手鏡をみてビックリしている
「篠原さん お化粧によって 素晴らしくいきいきしたわ
今までは どちらかと言うとお仕事柄 地味目だったの だから
思い切って 変えたんです 凄くこのスーツにお似合いよ
このお姿でしたら グラミー賞に行ってもひけをとりません
若返ったわ 今までのお化粧より素敵ですよ」 
「神山さん どうですか? 若返りました?」
「もう そう言うレベルではないでしょ 美しすぎます
そうしたら 今使った化粧品をください」
チーフは 今までのは全て使えない事を篠原に伝え
「はい 分りました お願いします」
チーフが計算して 18万円と言ったので洋子が手渡したとき
アレックスJrが
「この分は私が清算する ありがとう 神山さん」
そう言いJrが18万円支払いを済ませた
アレックスJrは神山と篠原は洋子と話しながら店内を歩いていると
女子店員達は素敵な4人に見とれていた

洋子がタクシーを拾うと築地 居酒屋 喜久屋へ向った
暖簾をくぐると店内は一杯だったが神山は2階の座敷に案内された
この2階は隣りと簡単な仕切りがある座敷で 通路を挟んで話が出来る
居酒屋だった
Jrは始めての体験で落ちつかない様子だったので篠原涼子が
「昔と変らない文化がここにあります」
と言ったがJrはまだ納得しいなかった
神山はビールを注文しておつまみを適当に選んだ
篠原涼子のビジネススーツがこの場所には似合わないのか
周りの客から変な目付きで見られるようになった
神山はその雰囲気を察して
「やあ 涼子さんアレックスジャパンの社長秘書就任おめでとうございます
これからも会社の繁栄の為 頑張ってください」
少し大きな声で言ったので廻りはアレックスジャパンのブランドを聞いて
少し静かになった 神山が
「さあ これも仕事だよ いいね 正々堂々としてJrを支えなければ」
篠原 涼子は俯き加減だったが神山の言葉が励みになり姿勢を正した
「よく似合うわよ すてき」
「Jr どうだ 彼女を見直しただろう」 
「ええ 凄く綺麗だ 神山さんのお陰でいい秘書を持つことが出来た」
神山と洋子は二人にどんどん食べなさいと言ったが
Jrが食べ方が分らないと何度も篠原 涼子に聞いていた 
「ねぇ あなた ここ結構美味しいですね 新鮮だし」
「うん だから人気なんだろうね」
4人の箸が進んでいくうちにJrと篠原涼子の息が合って来た
Jrは素直に分らないと言い涼子はそれを分りやすく説明していた
神山が
「Jr 日本酒は呑めるかね?」
「うん でも甘いのはだめだね 口の中がべとつくから」
神山は仲居に超辛口の日本酒を冷やしてもって来るように注文した
「篠原さんは呑める方ですか?」
「ええ でもそんなに呑んだ事有りませんから 分りません」
「そうしたら無理をしないでこの日本酒を少し呑んでごらん」
涼子は小さなグラスに水滴が付いた日本酒を少し呑むと
「ふぁ~美味しいわ Jr 美味しいわよ」
涼子に勧められてJrも一口呑んだが





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