そう言われ洋子は何枚か撮影をした
今度はちゃんと入っていて美佳も喜んでいた
楽しく呑んでいると由香里が少し酔って来て倉元が手で罰のサインを出した
奥村課長は神山に
「そろそろお開きにする」
と聞いてきたので 神山は頷いた
時計を見るとまだ20時を少し廻った所だった
洋子が席を立って会計をしに行き戻って来ると
奥村課長が
「え~ 由香里姫がダウンしましたのでこれにて解散です」
倉元が由香里を抱いて出て先に玄関に行った
神山は杉田を捕まえて
「今夜どうする」
「ええ どこか二人だけで呑みます」
「わかった 美佳さんは踊りは好き?」
「踊りって ダンスですか」
「まあ 体を動かす こうやって」
神山はツイストを踊って見せると
「ええ 好きです でも神山常務お上手ですね」
「よし 連れて行ってあげる 洋子さんいこう4人で 赤坂へ」
「ふぁ~ 嬉しいわ」
玄関を出ると奥村課長が
「山ちゃん 頑張ってな おれも協力するから」
「ええ ありがとうございます その時はお願いします」
奥村課長と神山は握手をして別れた
4人はタクシーを拾ってアフターシックスに入った
「神山様 いらっしゃいませ お席をご案内します」
バニーガールが席に案内すると神山が美香と杉田に呑みものを聞いた
杉田は
「僕は初めてなので 先輩と一緒でいいです」
「私も分らないから 田所部長と一緒でお願いします」
神山はドライマティニーで洋子がトマトジュースベースの
カクテルを注文した
曲が丁度ポップスが流れていてツイストをみんなが踊っていた
美佳が杉田の手を取ってセンターに連れて行って踊り始めた
杉田は始めてらしくぎこちなかったが美佳の踊りをみようみまねして
段々とリズムが取れるようになった
「ねぇ あなた美佳さんどう見る」
「どう見るって」
「私 感じるの 彼女も辛い過去があってここまで綺麗になったって」
「うん そうだね 実はさっき洋子が目が潤んでいるって言っただろ
そのときに感じていたよ」
「やっぱり 貴方が感じるんだったら間違いないわね
杉田君とちゃんと結婚出来ればいいな ほんと」
「そうだね 出来るさ 翔の性格だからきっと」
話しているとカクテルが運ばれてきた
神山と洋子は二人で乾杯すると杉田と美佳が戻ってきて
「杉田さんて 優しいの 自分が踊れないのに私に踊りの
指導してくれるんです」
「当たり前だよ 格好いい方がいいでしょ ねえ先輩」
「そうだね それから美佳さん 僕のことは山ちゃんでいいよ
それから田所部長ではなくて 先輩でいいよ ねぇ洋子さん」
「ええ 可愛い妹ですもの そう呼んで構わないわよ」
「でも 先輩ってお呼びするのに時間が掛かります
あと 山ちゃんとは呼べません」
「そうか 呼べなければ首だ」
杉田が驚いて
「それは無いでしょ 先輩 酷いですよ」
美佳が
「分りました 山ちゃん で良いですか」
「出来るじゃないか よしそうしたらご褒美だ」
神山は財布から1万円札2枚出して美佳に渡すと
「次回のデート代にしなさい 大切に使うんだよ」
美佳と杉田は
「ありがとうございます 先輩」
「ありがとうございます 山ちゃん」
美佳はにこにこして嬉しそうだった
曲が変りバラードになった 洋子が神山の手を引いてセンターに来ると
昨日の踊りを知っている照明係りが二人の所にスポットを当てた
杉田と美佳はそれだけで驚いたのに曲が始まるとまるで映画を
見ているように綺麗に映り杉田と美佳は目を釘付けにした
神山の周りは踊りを止めて席について見入っていた
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