2011年7月25日月曜日

Vol.380 薔薇 -1-26

ゴテンバ グランド インには16時過ぎに着いた
車から降りると亜矢子と椿が駆け寄ってきて椿が神山に
「よく来て下さいました ありがとうございます 
では ラウンジにお茶をご用意しておりますのでどうぞ」
4人がグランドフロアにあるティーサロンに向かう時に椿が神山に
「神山様 今回地ビールの件 ありがとうございます
この事で拡張が順調に進みます これは少ないですが御礼です
お納めください 今後も色々とご指導をお願いします」
神山は頷き椿から封筒を貰いみんなが待っているサロンに行った
洋子が
「私 美味しい地ビールが欲しいわ」
亜矢子が
「はい 只今ご用意いたします」
お辞儀をしてサロンの厨房に入っていった 神山が椿に
「椿さん 簡単な工事なので出来れば早めに行いたいのですが
早めるのは難しいですか?」
「ええ 今日のチェックインの状況を見ておりますと
これから作業をして頂いて結構です お願いします」
そうと決まり 4人は手順を確認し神山が
「そうしたら 今16時15分だから 16時30分に
最初に取り付けるあの柱で待ち合わせしよう どう孝ちゃん」
「うん準備があるから 16時45分でどう?」
「うん ではお願いします」
洋子が地ビールを全部呑んだところで亜矢子と若い女性の案内で
エレベーターに乗り最上階に着いた
神山と洋子の部屋は事務室の隣りで亜矢子が案内した
高橋と内野は反対側の角部屋を案内された
亜矢子は神山と洋子を部屋に案内すると
「神山様 申し訳ございません お部屋が埋まってしまい
大変ご不便お掛けします 高橋様と内野様にもご協力お願いしています」
亜矢子が丁寧にお辞儀をしながら謝った
「ありがとうございます いいよね一緒でも」
「ええ 大丈夫ですありがとうございます」
「それでは何かご不明な点がございましたら内線の7200番に
お掛けください お願いします」
「ありがとう 早速で申し訳ないですが お届け伝票を下さい」
「はい 早速お持ちいたします」
亜矢子は丁寧にお辞儀をして部屋を出て行った

洋子は
「綺麗な方ね ちょっと暗さがあって素敵」
「うん あとでここの日本酒を皆に届けます ちょっとメモいい」
「はい」
神山は亜矢子の事について 今は余り触れたくなかった
「まず日本酒は副社長 西野理事 池上店長 催事課の倉元さん
奥村課長 由香里姫 翔 市川 ニーナ・ニーナ筒井さん かな
地ビールは銀座店催事課宛 秘書課宛 販促部長席宛 
東京本社秘書室宛 秘書課宛 人事課宛 かな どこか漏れているかな?」 
「はい 大丈夫だと思います」
「あとね ニーナ・ニーナの本社筒井さん宛 それと銀座店の
食品部長席宛でここには宣伝の意味があるので2ケース そして
手紙を添えて貰いたいな 
【この地ビールは私 神山が惚れたビールです
私だけでなくこの美味しさを皆様で吟味をしてください なんて
硬いこと言わずに がんがん呑んで中元戦を頑張りましょう】
で どうだろう?」
洋子は笑いながら
「貴方らしくて はっきりしていていいわ 大丈夫よ 
ただ それだけだと そうかで終るかもしれないので
【部長 大きな仕事になります お時間の空いた時に
ご相談させてください】
を付け加えるとどうかしら?」 
洋子はニコニコとしながら 神山の顔を覗いた
「さすが 僕の心を読んでいますね そうなんだ鈴やでも販売する
足がかりにしたいんだ 関東では販売されていないし アルタの
販売権も御殿場アウトレットだし そうすると多少高くても
口コミで広がれば嬉しい話しさ 兎に角 女性に受けているでしょ
このままでは勿体無いしね 良い商材だと思うよ」
「ええ そうね 凄いわね あなたには いつも感心させられるわ」 
「そうしたら住所など調べてくれる」
「はい 分りました」





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