思い神山と洋子は写真を撮った
部屋のコンセントの位置など写真に撮っておいた
全ての説明が終ったのでこの部屋をでて次の物件に移った
3件目から5件目までは同じ様な感じで資料の間取図通りで
新しい発見は無かった
不動産屋に戻ったのが16時になっていた
テーブルに座るとどうするか神山と洋子は相談していた
営業の女性が言うには 手付金として家賃の半額6万円を
払って頂けるようなら 2週間は抑えるといわれた
手付金は2週間を超えると戻らないが以内なら日割りで戻ると言われた
これは契約をしてもしなくても同じ様に支払われると言った
神山は2件目の部屋が気に入りどうかと洋子に聞いたらOKだったので
2件目の部屋に手付金を6万円洋子が支払った
「自動ドアで 駐車場も広いし 管理人さん居るし 申し分ないと
思うわ 契約する?」
「うん 分るけど一応初心で行こうよ ねぇ」
「そうね 2週間あるしね」
「うん あと周りも調べたいし 酒屋とか寿司屋とか」
「美容室もね」
「そうそう だから 一応手付にしておこう」
神山と洋子はそう決めて 改めて営業の名刺や領収書を貰った
営業の説明を聞き終わると5時近くになっていた
神山と洋子は御礼を言って不動産屋を出ると
雨が小ぶりになってきたので明日は晴れる事を祈った
すぐにタクシーが来たので乗り込み上原に向かった
車の中で洋子が撮影した写真をバックモニターで見ていた
「2件目は本当に素敵ね 周りは静かだし 今の上原に似ているわね」
「うん 浴室兼化粧室兼乾燥室 一緒だよ ただ前面ガラスには驚いたね」
運転手が話を聞いていたのか
「お客さん達は お部屋探しをされたのですか」
「ええ」
「それでしたら 評判が良い物件をお教えしましょうか」
「何処かあるんですか」
「ええ 実はそこに住んでいた方の まあ専属ドライバーだったんですが
その方が ご実家に戻られたんで 今空家に成っている筈です」
「どこですか それは」
「ええ お客さんたちが乗られた処から車で5分程度の
小高い山の上にある とても静かなマンションです 確かまだ
建てられて2年位だったと思いますよ 廻りはきちんとされた
会社の重役さんの家だったり とにかく静かですね」
「マンションの名前は?」
「ええ xxxxxxマンションです そこの最上階とその方は
仰られてました」
神山と洋子は顔を見合わせた
「その方とは男性ですか」
「いえ 女性で 表参道でファッションのお店を出されていましたがね
何時も決まった時間にお迎えに行ってました 綺麗な方でした
つい先日でした 実家に帰る事になりましたありがとうございますって
少し張り合いが無くなって寂しい思いをしています
あっ すみません 愚痴を言って」
「いえ ありがとうございます 探します」
話を聞き終わった時に上原の現場についた
二人は運転手にお礼を言って別れた 少し歩いて現場に入った
神山と洋子は内緒のサインを出し互いに頷いた
「孝ちゃん 遅くなりまし済みません」
「やあ 山ちゃんと田所さん いらっしゃい 遅くないですよ
もう終わりですよ」
「えっ そんな」
「うそうそ 今ね 筒井さんが来て皆にコーヒーをご馳走している
だけど 陳列は終ったと言っていたよ」
「そうだね あと飾付けだけど それもほぼ終っているね」
「うん だからさ 筒井さんうれしいんだよ きっと
それで昨夜の領収書は」
「いいよ たまには」
「わかった ありがとうございます でも済みませんでした」
「人気もんは辛いね」
3人で笑った
「それで 何か追加とか変更はあった?」
「うん それがぜんぜんなにもな~し 退屈しています
商品陳列の時 壊したとか はずれたとか なんにもな~し
ほんと 久しぶりじゃないかな こんな退屈しているの」
「そう 大変だね それで 御殿場コース攻略法を考えていたんでしょ」
.