マイクロバスが来て12時30分の総入れ替えが始まったが
筒井は 銀座店にいかれるお客様にマイクロバスを用意した旨の
アナウンスをすると店舗から出てきた客は列の後ろに行かないで
マイクロバスに乗車した マイクロバスは満員で発車していった
その光景を見ていた池上店長が神山に
「山ちゃん これ少ないが ワシの気持ちです 納めてくれ」
「そんな いいですよ店長 その分を今夜催事課で寿司の方が
よろこびますよ そうしてください お願いします」
「うん 分ったわ 山ちゃんも参加するだろ」
「済みません 次の現場がありまして もう直ぐ離れます
筒井さんにも話してあります」
「そうか 分った」
「出来れば ニーナ・ニーナのお嬢様たちにどうですか」
「そうだな そうしよう」
「いつもお気に掛けてくださいましてありがとうございます」
「うん ではがんばってな」
「はい ありがとうございます」
しばらくすると洋子から電話があった
「今出ました お願いします」
「はい了解」
「あなた 又 凄い事されましたね 銀座店では大騒ぎよ」
「ありがとうございます では待っています」
神山はアルタの高橋に車の件を伝えると筒井に挨拶をしてでた
まだある列の後ろで翔が頑張っているので
「頼んだよ そしてここが終っても 筒井副社長の所に行って
きちんとお手伝いをするんだ 判ったね」
「はい 分りました 神山部長」
神山はポケットに手を入れると鍵が出てきて思い出した
店舗内のバックヤードに行き茶封筒を取り出し鍵を祥子に返した
「よかったね 来ないよりは」
「ほんとありがとうございます 何から何まで 助かったわ」
「僕は明日帰ってくるが遅くなる」
「えっ どこに行くの」
「ゴテンバ グランド インの仕事 前に話をしたよ」
「ごめんなさい 忘れていました 済みませんでした
気を付けてね」
「うん アルタも居なくなる 筒井さんに話はしてある 頑張って」
神山はお待たせと言ってマンションへ向かった
マンションに着く洋子と内野誠二はすでに来ていた
神山は洋子からバッグを受け取り 部屋に戻り 今朝用意した
バッグの中身を全部入れ替えた
内藤社長から貰った茶封筒を開けてみると500万円入っていた
一応 カメラバッグに入れ 所持金を100万円にしてバッグを担いで
駐車場についた
「ごめん 遅くなりました」
内野が運転する事になり高橋が前で 後ろに神山と洋子が座った
駐車場を出た車は高速に入るまで幾つかの信号があるが
今日は全然止らずに進みスムースに高速に入った
内野が
「田所さん 運転しにくいですね この車」
「ええ 変な癖がついていて 2速から3速が一番酷いわね」
「えっ 済みません 僕はそこまでわかりません」
車の中は大笑いだった
神山は洋子に
「ねぇ ガスはどうでした」
「ええ 満タンでした」
「よかった ありがとうございます」
神山は高橋と内野に聞こえないよう小声で
「内藤社長にアレックス氏の来日を聞いたのね 30日だって
辞令交付のあと会う予定です
ところが なんでアレックス氏の来日を知っているんだと
不思議がっていた だから色々と情報は集めています
そうしたら これは社内でも最高機密なので内緒ですって」
「そうすると Jrも知らない可能性があるわけね」
「うん そうだ」
「ねぇ 30日にJrも来ると面白いわね ひょとすると
アレックスジャパンが面白くなるわね」
「うん」
神山はPCで調べプリントアウトしたものを洋子に見せた
洋子は
「わぁ~ 凄い ここまで調べたんですね」
「うん Jrは不味いんだ こんな風に書かれて」
「ねぇ アレックスジャパンの買収?考えている?」
「いや そこまでは 買収ではなく 傘下に出来ればアルタと鈴やは
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