「グリーンの8号車です」
「はい ホームでお待ちしています」
「何か変わったことはある 現場とか?」
「いえ 何も聞いていませんよ」
「うん ではお願いします」
「は~い 分りました」
神山はニーナ・ニーナの祥子に電話をした
「神山ですが」
「はい 私です こちらはアルタさんが良くしてくれて順調ですよ
色々と便宜を図ってくださりありがとうございます」
「什器は?」
「ええ とても素敵よ 勿体無いくらいです」
「うん それは良かった ところで今夜は 何時まで仕事?」
「ええ 9時頃までかな そのあとスタッフとミーティング兼ねて
ご飯会です 神山さんのおかげで ミーティングが出来るわ」
「うん 分った そうすると遅くなるね」
「ええ なるだけ早く終らせたいけど 分らないわ」
「分りました 僕は5時30分頃に着きます では」
電話を切るとアルタの高橋に電話をした
「神山ですが お疲れ様です」
「やあ 山ちゃん 順調だよ」
「うん 今 久保さんから聞いた 色々とありがとう
で 僕は5時30分くらいにそちらに伺えます」
「分りました お待ちしています 気をつけて」
高橋と電話を切ると亜矢子の事を考えた
今後暫く逢えないとしてもどうにか時間が作れないかと
26,27日は仕事とゴルフで顔を合わせることは出来るが逢瀬は難しい
なんとかいい方法は無いか考えたえたがなかなか出てこなかった
夢物語だが宝くじが当り会社を辞めれば逢瀬は出来るけど無理と思った
あと洋子もそうだ 外泊が厳しいと言ってもどうか
いっそうの事 逢瀬用の賃貸でも探すかと考えた
今の所では祥子と鉢合わせするのも時間の問題だと思った
神山はどうしたら良いか分らないまま東京駅に着いた
「お帰りなさい」
洋子は神山を発見すると駆け寄ってきた
「ありがとう さて早速で悪いが 洋子の部下を一人催事課に
呼んどいてくれるかな これ本社で配って貰いたいんだ」
「ええ 分ったわ しかし 凄い数ね」
「うん 何時もお世話になりっぱなしだからね」
二人は八重洲口を出てタクシーに乗った
車の中では
「まず 本社は 副社長 秘書室 秘書課 人事課 洋子の人事の先輩
銀座は 店長 秘書課 販促部長 催事課全員5個 後は
上原です」
「わぁ~凄い 大変ねこんなに買って」
「うん しかし渡しておけば いいでしょ」
話しているうちに催事課の入っているビルに着いた
部屋に入ると全員がいて 一斉に拍手が沸いた
「先輩 お帰りなさい」
「うん 連絡ありがとう さて人事の子は」
洋子が手配したのに催事課に来ていなかったので電話をした時
「先輩 遅くなりまして済みませんでした」
きちんとお辞儀をして謝った
洋子は本社の配布先を付箋を付けて渡した
「いい 銀座店催事課の神山部長からのお土産です
何時もお世話になっていますので 買ってきました と言って渡してね」
「はい 分りました 失礼します」
「それから私はもう戻りませんから 何かあったら携帯までね」
「はい 分りました」
洋子が人事に渡した後 神山が催事の一人一人に手渡しした
由香里を呼んで
「これね 店長 秘書課 販促部長のところに配ってくれる」
「はい 分りました 神山さんのお土産って」
「うん 頼むね」
「山ちゃん 良いのにそんなに気を使って」
「いえいえ まだ沢山お世話になりますから」
奥村課長が
「で 上原はどう」
「ええ 電話で確認していますが 異常無しです」
「それは良かった そうしたらこれを食べようみんな」
「課長 済みませんが 現場に行きます 皆さんで食べてください」
「そうか 分った」
神山と洋子は催事課を出て 車で上原の現場へ向かった
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