2011年6月22日水曜日

Vol.347 鈴蘭 -4-25


「なに言ってるの このままで十二分大丈夫だよ」
「嬉しいわ」

神山と亜矢子はレストランへ行った 昨日と同様に
海の見える窓際が席だった
トレーを持って取り皿に食べたい物をどんどん乗せていった
亜矢子は昨日と同じ和食がメインだが 少し洋食メニューものせた
神山はビールを頼み亜矢子が席につくのを待っていた
亜矢子はお味噌汁を2杯持ってきたので
「あとでお代わりすれば良いのに」
「これはあなたの分よ アサリだからお酒飲む人には良いでしょ」
「そうか ありがとう」
ビールが届いたたので 乾杯をして食べた
そんなに運動はしていなかったが よく食べられた
亜矢子も昨日の朝より食べている
温泉玉子が美味しいので お代わりに行った時無くなっていた
変りにベーコンエッグにしようと並んでいると葉山と高柳に会った
「おはようございます 昨夜はありがとうございました」
「いえ こちらこそ 僕たちは今日帰ります」
「そうですか 残念ですね 私たちは明日帰ります
又何処かでお会いした時は 宜しくお願いします」
「こちらこそ では」
神山はベーコンエッグを取り皿にのせ席に戻った
「今ね葉山君と高柳君に会ったよ 明日帰るんだってさ」
「へぇ~ まあ楽しみ方色々ありますからいいでしょ」
亜矢子は少しあきれた感じでしゃべった
神山はお昼の事も有るので8文目でやめた しかし食べたほうだった
亜矢子もおなか一杯にするとお昼が美味しくなくなるからと言ってやめた

ふたりはレストランを後に部屋に戻った
神山が亜矢子に抱きつくと
「だめです」
「だっていいだろ 大きいのだめ」
「だって 可笑しいわ なんか中に貴方が入っているようで だめ」
「そうか亜矢子もなんだ ぼくも風呂でちんちんを洗ったら
麻痺していて 感覚がなくなっているんだ」
「もう だったらだめでしょ 二人とも使いもんにならないんだから」
「わかった ごめんなさい 謝るよ」
部屋の中が一瞬静かになった時 亜矢子の携帯電話が鳴った
「はい 桜川です おはようございます」
神山は聞くのを避けるためにテラスに出てタバコを吹かした
電話が終ったのか声が聞こえなくなったので部屋に入った
亜矢子が
「今 副支配人 橘さんからだったの 緊急で16時から入ってくれと
要請があったの だけど勝手に言われても 私にも予定が有って
ずらせませんって わかった そうしたら18時で何とか出来ないかと
言ってきたわ だから19時だったら行きます でなかったら他の人を
当ってくださいって言ってやったわ ほんと嫌な奴」
「それだけ頼られているんだ 良いじゃないか」
「でも貴方と一緒にいたいわ」
「わかった ごめん」
「だから 帰りは熱海を4時頃だと充分だと思います」
「うん ぼくもその位なら充分間に合う ありがとう 色々と
気を使ってくれて アサリの味噌汁もありがとう 気がつかないからな」
「、、、ばか ばか」 
亜矢子は神山の胸に向かって抱きついて来た 泣いていた
「ほら 折角の美貌が崩れるぞ それでなくとも崩れそうなんだから」
亜矢子は涙顔で神山の顔をじっと見つめ ば~かと言って笑った
「そうしたら 帰る仕度をしよう」
「ねぇ あなた これ受け取って」
「なに」
「うん 私今回 何も出していないでしょ だから」
「いやとっておきなさい 今回僕が全部出すつもりで来ているよ
だから 気にしないで それに外人から貰ったの有るから
結構お釣り来るから大丈夫だよ」
「ほんと ありがとうございます」
「うん 気にしないで」
神山はその分をお母さんに回しなさいと言えなかった
亜矢子は気を取り直し 笑顔で化粧を済ませた
「どう さっきと」
「うん どちらも素敵だ 比べる事出来ないよ」
「上手に逃げたわね ありがとう でも嬉しいわ」
亜矢子はにこにこしてキスをした
神山はフロントに熱海行き電車の発車時刻とタクシーを聞いた





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