2011年6月21日火曜日

Vol.346 鈴蘭 -4-25


「こちらこそ 気持ちよかったよ 膣が狭くてちぎれそうだったよ」
「あんなに大きく硬くなって嬉しいわ こんな躰にしたのはあ・な・た・よ」
ふたりはベッドの中でキスを繰り返していた
「ねぇ 私髪を流したいから 屋天風呂に行きたい」
「うん ぼくも洗いたいな 昨日のままだし」
神山と亜矢子は部屋の確認をして屋天風呂へ向かった
「朝食は少し遅れても良いや 30分くらいで出られる?」
「ええ 多分大丈夫よ」
「うん 余り気にしないでゆっくり入っておいでよ
僕が先だと思うから部屋で待っているから ねぇ」
「分りました お願いします」
屋天風呂の入り口でキスをして分かれた

貴重品ロッカーにロレックスと部屋のキーカードを入れ暗証番号を
入力して脱衣所へ行った
この時間帯は朝食の関係で誰も入浴客は居なかった
神山は簡単に躰を流して 海の見える屋天風呂に入った
熱い温泉が躰の隅々まで染み渡った
(あ~ 早いな 亜矢子ともこれで暫く逢えないのか 寂しいな
今日は亜矢子の言うことを全部聞いてやろう)
神山は昨日高校時代の辛い思いを思い出させてしまった反省で
二度と高校時代のことは封印と決めた 
せめてもの慰めとして今朝 明るい亜矢子の顔だった
暗い表情だったら 神山は亜矢子に逢えなくなると思っていた

一方亜矢子は
入り口で貴重品ロッカーに時計と部屋のキーカードを入れ暗証番号を
入力して脱衣所へ行った 浴衣の下は何もつけていないので
タオルで前を隠しそのまま屋天風呂へ行き簡単に流し入った
だれも居ない屋天風呂だったが先日のように寂しくは無かった
海を見ていると父親の事を思い出すが 忘れよう忘れようと
思っていたから余計悲しくなって来るんだと思った
こうやって毎日海を見ていると 直ぐそこで微笑んでいる父が見え
全然寂しくなくなった
(昨夜は 神山さんに対して悪い事したわ 昨夜の涙で
なんか吹っ切れたような気がするわ 今朝 笑顔で
良かった あれだけ一杯入って貰ったから嬉しいな
早く逢いたいな そうだ 熱海で赤いショーツを買って
また宝くじ買おうかしら 今度は神山さんの宝くじ)
亜矢子は熱海で赤いショーツを買って穿き宝くじを買うつもりでいた

神山は頭を洗って体も隅々まで洗った おちんちんを洗う時
感覚がなくなっていたのでもう一度指でつまむと痛かったが
少し麻痺しているようだった
そうだな結構使っているから仕方ないかと思った
石鹸を流すと再び屋天風呂に入り体を温めた
昨日のように朝日が見えないが これはこれで別の雰囲気を楽しめた
(そうだ 熱海でデパートがあったけど あそこで赤いショーツを
買って 宝くじでも買うか まあ2度と無いだろうが夢だから)
神山も熱海のデパートで赤いショーツを買う事を決めた
風呂から出ると6階の自動販売機でビールを買い部屋に戻った
亜矢子はまだ戻っていなかった 買ってきたビールを持ってテラスにある
椅子に座ってタバコを吹かしながらビールを呑んだ
神山は赤いショーツを買うにしても熱海のデパートが
何時に開店するのか気になってフロントに聞いた
10時開店と教えてくれた
ここを8時30分に出れば充分なので結構ゆっくりできると思った
テラスに戻りかけた時 亜矢子が帰ってきた
「どうだった いい湯加減だったよ男風呂は」
「ええ 女風呂も熱くなく入りやすかったわ」
神山は冷蔵庫からビールを出して亜矢子に渡した
「ああ美味しいわ 風呂上りの一杯 ですね」
ふたりは笑った
「ねぇ あなた熱海にデパートがあるでしょ 開店時間聞いたでしょ」
「うん なんで?」
「じつは私が聞いていた時だったの」
また顔を見つめあい笑った
「もしかして もしかして あ・か・ぱ・ん?」
「そうよ あなたの赤パン」
「えっ 亜矢子の赤パンだよ」
「いいえ あなたのよ」
また笑った
風呂上りでつやつやしている亜矢子の顔がほんのり赤くなった
「ねぇ わたし このまんまでいい それとも化粧したほうがいい」





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