車の渋滞を懸念していたが それほど酷くなく
5時30分には充分間に合った
現場に着くと 祥子とアルタの高橋が迎えてくれた
「やあ 山ちゃんお帰りなさい」
「神山さん お帰りなさい」
神山は手荷物のお土産を皆に分けた
車の中で洋子に一つ渡して残りが綺麗になくなった
神山は什器を見てみると工場で見た時より綺麗だと思った
「孝ちゃん 良かったね ここ」
「うん 山ちゃんが言った通りに出来上がってきたよ」
祥子が
「高橋さんがほんと何から何まで手伝ってくださり大助かりです」
「孝ちゃん ありがとうございます」
「いえね 女性ばっかりだし こっちは早く片付けたいし で」
「それで 久保さん 仕事は捗っている?」
「ええ 予定より早く終りそうです 一応商品チェックをして
全て入ってきていますから 良かったです
あす並べてみて 過不足をチェックします」
「分りました だけど携帯がなると煩いと思ったり
なんだろうと不安になったり 無ければ無いで どうしたのかと
進捗が気になったり 大変でしたよ そちらのほうが」
「でも山ちゃんがちゃんと手配してくれたから 什器も外に並べる事無く
店舗にちゃんと入ったよ」
「あっ そうか 第二貨物にお礼の電話するわ ちょっと失礼」
神山は第二貨物の常務にスケジュール通り行った事の
お礼の電話をすると ドライバーが大変美味しいお昼を
小田原工場で食べた事のお礼を言ってくれた 電話を切って高橋に
「常務さんが小田原工場で美味しいお昼を頂いたって お礼があったよ」
「うん あそこは美味しい 山ちゃんも食べた?」
「うん 美味しかったよ 凄いねシステムが 僕なんか一発で
アルコール検査で首だね」
「ははは そう 普通は考えられないね 良くやっているよ」
「じゃあ 点検しましょう」
神山は最終図面を見ながら 店舗の隅々まで見て回った
その後ろを洋子が付いてきて必死に覚えようとしていた
「完璧ですね ありがとうございます」
「いや 早かったね やっぱり山ちゃんと組んで良かったよ
先ほど内藤から電話があって 状況を報告したんだけど喜んでいた」
「そうすると 明日は居ると邪魔かな」
「まあ そう言わず 夜ニーナ・ニーナの筒井社長と
来られると言ってたよ この状況からすると山ちゃんの出番は無いし
夕方来て状況確認でいいと思いますよ
僕は一応10時頃から来て なにか有った時の為に待機しますがね」
「うん ありがとう ではそうするよ」
そう話している時に久保祥子が
「ありがとうございます 随分と早く終りました」
「よかった こちらはアルタの高橋さんと最終チェックをしたけど
問題点は見つかりませんでした これで一応完了です」
「はい 大変お世話になりました それで今夜はこれで失礼します
明日は9時から応援を呼び陳列を開始します」
「ご苦労様でした では行ってらっしゃい」
「はい 失礼します」
久保祥子は神山と洋子 アルタの高橋に御礼を言って店舗を後にした
高橋が
「しかし 久保さんはてきぱきと指示してこちらも気持ちよかったよ」
「うん 普段見かけない女性達だから 青山の本社から来たんで
慣れていないから余計に気合が入っていたんじゃないかな」
アルタの高橋が大工を帰し
「山ちゃん 夕飯はどうする?」
「うん 何時?」
時計を見るとそれでも19時になっていた
「駅前にする?」
「えっ だって熱海だったら魚美味しいでしょ いいの?」
「うん 大丈夫だよ」
「では行きましょう」
高橋は店舗の鍵を閉めシャッターターを降ろした
「孝ちゃん 鍵はどうすんの? 久保さんに渡さなくてもいいの」
「うん さっき合鍵を作って渡した 最終的にこちらも渡しますけどね」
そう言って3人はいつもの駅前寿司屋に入った
女将は奥の席に案内しすぐにビールを運んできた
「では上原の完成前祝で 乾杯」
高橋の音頭で3人は乾杯をした
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