2013年6月28日金曜日

Vol.1084 百日紅 -3-64



神山は大げさではなく 玉が潰れていると思った
「わぁー 動けるじゃない もう 大丈夫よ」
「あーあ なにがぁー いたぁー あぁー」
そうしていると 由紀枝と桃子がやってきて 泰子に聞いた
泰子は神山が興奮と緊張で体が動かないと言っていたので たまたまに蹴りを
入れてあげたと話した
由紀枝と桃子はケタケタ笑いながら
「しかし 荒治療ね ふふふ 大丈夫かしら ねえ 大丈夫?」
「ったく 大丈夫じゃないよ いたぁー あぁー もぅー 泰子 こら」
3組 泰子は9番フェアウェイを狙い フェードボールで返すと水郷を越え
フェアウェイをキープした
神山は蹴りのおかげで 気を落ち着かせる事ができ 素振りをした
ストレートボールを左側池ぎりぎりに打つと 水郷を越えたあたりで
コースなりの曲がりでフェアウェイに落ちてきた 飛距離も出ていて残り
100yを切っていた
由紀枝と桃子はストレートボールで攻めた 由紀枝は3オンさせたが
難しいラインで3パットしてしまった 桃子は4オンさせ3パットの7
泰子は距離をあわせ方向を定めると 2オンに成功し2パットであがった
神山は2オンさせたが8mを3パットしてしまった

神山たちはキャディーにお礼をいい クラブを確認すると由紀枝たちに
「スコアの確認をさせて」
神山が読み上げるスコアをみんなが聞き
「大丈夫です 間違いありません」
「ありがとう ではお風呂から上がったら ほら あそこの部屋で
パーティーを行います 間違わないようにきてね」
女性軍をお風呂に行かせると神山は部屋に入った
「やあ お疲れ様 お風呂に入ってきて」
「ありがとうございます 貴方はいいの?」
「うん 大丈夫だよ」
洋子はノートパソコンでスコアを集計していた
「どう スコアは」
「ええ 私と亜矢子さんが同スコアだわ でもハンデで向こうね」
「そうか 兎に角お風呂に入ってきてください」
「着替えは」
「そうか じゃ先に着替えてくる お願いします」
神山はロッカーで着替えると フロントで貴重品を貰い部屋に戻り
「洋子 ありがとう じゃ 入ってきて お願い」
「はーい では失礼します」
神山は一人にななり スコアの集計を済ませると 暫くして祐子がきて
「お先に失礼しました」
「やあ お疲れ様 そうだ 車から賞品を運ぶので留守番してね」
祐子に部屋の留守番を頼むと 神山は賞金のジュラルミンケースや
モテリコの大きな袋をパーティー会場に運んだ
スコアを見てみると 神山が1位だが 賞品は辞退しようと考えた
2位の泰子に1位の賞品 3位亜矢子と洋子に2位の賞品 4位由紀枝と
カトリアーナに3位の賞品 それからドラコンとニアピンの3つの賞品も
ドラコンやニアピン権利者になった人にくじ引きにしようと考えた
ジュラルミンケースから現金とギフトカードを出し 封筒に各金額分を
入れていった 1位1千万円 2位800万円 3位600万円を2つ
4位がなく5位以下は一律200万円を封筒に入れた

会場の準備が終わるころに数人ずつ戻ってきた
風呂から出てきて自分の成績を確認し歓ぶ者がいたり がっかりする者が
何も言わず席についたりした
全員が揃うと神山は内線電話で飲みものを持って来るように指示をした
料理が運ばれシャンパンやワイン ビールが運ばれると神山が
「え~ それではみなさんお疲れ様でした
これから優勝並びに各賞の発表を行いますが食べて呑んでください
では 本日はお疲れ様でした かんぱ~い」
みんながシャンパンで乾杯すると幹事テーブルの隣りに座った洋子に
「ありがとう 助かりました」
「どういたしまして 事故が無くてよかったわ」
「うん シャンパンは3杯にしよう 後があるからね 食べよう」
「そうね 私も3杯にして 食べるわ ふふふ」
各人の成績は次の通りになった
          OUT IN  GS HC スコア
  優勝 神山    28 37  65  0  65 
  2位 泰子    34 32  66  0  66
  3位 亜矢子   45 45  90  7  83
  3位 洋子    46 45  91  8  83
  5位 カトリアーナ50 47  97 10  87
  5位 由紀枝   50 47  97 10  87
  7位 祐子    52 49 101 10  91
  8位 真由美   56 54 110 17  93
  9位 桃子    54 52 106 12  94
  9位 由貴    54 53 107 13  94
  9位 香織    53 58 111 17  94