次長室に着くと早速ジュラルミンケースに 洋子から貰った封筒と
現金4千万円ギフトカード4千万円分をいれ車に運んだ
神山は忙しなく準備をしていると洋子が出勤してきて
「まあ おはようございます 早いですね」
「ははは これでも寝坊ですよ」
「まあ ありがとうございます」
「ねえ このペンダントトップだけど 1位とかってカード付けたっけ」
「ええ 前回でしょ 付けましたよ」
「カードって残っている」
「ええ まだ相当残っているわ 大丈夫です」
神山は洋子からカードを貰うと 1位から3位まで各3枚ずつ作ると
前回2位のペンダントトップにカードが貼ったままになっていた
「あーあ 貼ってあった もう 朝から失敗だ」
「ふふふ」
ドラコンやニアピンのカードも作り 賞品に貼り付けた
「よし これで準備OKかな そうそうトランシーバーは」
「あっ そうね でも朝から大変ね ふふふ」
洋子は自分のロッカーからトランシーバーを出し神山に渡した
備品類を紙袋に入れると洋子に
「実はね泰子とハンデの件で話をしたんだ」
「うん」
「そうしたら さすがだよ コースは練習場と違うので そのままの
実力が出るかどうか分からない ほら右足下がりだったりあるでしょ
環境が違えば スコアも違うよって」
「そうね 言われればその通りね」
「なので 前回のグロススコアを基にして ハンデを算出しようよ
それで練習が上手く行っているようなら 1つか2つ減らし それで
みんなに公開する それで嫌だったら帰って貰う」
「まあ 過激ね そうね そうしましょうよ」
「でね 明日は平日でしょ だからピンの位置が難しくなるって」
「へぇー そうなの」
「うん 土日だとお客を流さなければいけないでしょ でも平日は
普通のピンポジションになるってさ」
「あっ そうか そうすると土曜日の時のピンポジションは易しかった
なるほど そうすると確かにスコアは悪くなるわね 分かるわ」
「という事で 練習場が全てじゃないよってところです じゃんじゃん」
「ねえ 賞金はどうしたの?」
「うん もう準備してあるよ なにかある?」
「ううん ほら折角家からケース持ってきているのになぁーって」
「うん 朝一番で準備したよ ありがとう それで僕の車に3人 だから
あと2人乗せて 洋子の車に4人でどうかな で荷物は充分に乗るしね」
「ええ いいですよ 前回も4人分のゴルフバッグでぎりぎりでした」
「そうか そうすると帰りは賞品が多い人は3人の車って事になるね」
「ふふふ 私だったりして」
「おいおい 困ったなぁー 朝からもう そうだ祐子に変更を聞いてみる」
「大丈夫よ 何かあったら連絡があるでしょ 驚くわよ」
「そうか うん 分かりました」
「ふふふ 今日は仕事にならないわね」
「まあね これもお仕事です」
神山は次長席に戻ると洋子に
「ねえ 洋子 祐子に電話をして 誰が練習で上達しているか聞いてくれる」
「ふふふ はーい 分かりました」
洋子が祐子に電話をすると
「おはようございます なにかありましたか?」
「おはよう 何も無いわよ ねえ 教えて 電話でみんなの情報を集めて
くれたでしょ それで神山さんがハンデを決めるのに情報が欲しいのよ
で 誰が練習で上達したか教えてもらいたいの」
「ふふふ はーい まず 私でしょ 由紀枝さん 亜矢子さん 由貴さん
桃子ちゃん カトリアーナさんの6人でーす ふふふ 特に自信を
もっているのは 私でしょ 由紀枝さん 桃子ちゃんの3人でーす」
「まあ 祐子さんも自信ありなんだ で亜矢子さんも練習で上達したんだ」
「うん 由紀枝さんの部屋の前に練習場があってそこで亜矢子さんも一緒に
練習をされているそうです ふふふ」
「はーい 参ったなぁー 分かりました ありがとう」
「はーい 失礼しまーす」
電話を切ると神山に
「大変ですよ 大いに自信ありが祐子さん 由紀枝さん 桃子ちゃん
自信ありが亜矢子さん 由貴さん カトリアーナだって 参ったわなぁー」
「はい では大いに自信ありが-2 自信ありが-1でハンデを算出します
そうそう 洋子はどうなの」
「そうね 亜矢子さんと一緒でいいわ ふふふ 自信ないけれど」
神山は前回のグロススコアから72を引いて 80%掛けた数字を算出した