2013年6月18日火曜日

Vol.1074 百日紅 -3-64



3組 神山は6番のティーグランド方向を狙い打つと風がやみボールは
綺麗に真っ直ぐ飛び6番ティーグランドに落ちた この時亜矢子たちは
前の組を待っている所だったのボールに当ったプレイヤーはいなかった
しかし驚いたのは亜矢子たち2組のメンバーだった キャディーも滅多に
ない飛ばしやに驚いていた
2組は神山のボールがティーマークに当たり 丁度スタンスを取る所に
転がり動かせないでいた
「2組亜矢子です だあれ6番ティーに打ち込んできた人は」
「はーい 神山さんです」
「邪魔だから 先に打つよう 駆け足で来て下さーい」
「はーい 伝えます」
「って事で 前の組が打てないんですって 早く行ってください」
神山は左の崖を下りると丁度1組がパッテングをしているところで洋子が
「あら 神山さん どうしたの」
「うん 6番のティーグランドに打ち込んで苦情だよ 打てないんだって」
「はぁー」
神山は駆け足で6番のティーグランドに来ると亜矢子やカトリアーナに
「変な所に打ち込まないでくださいよ もう」
「はーい ごめんなさい」
神山はキャディーに方向を聞いて打つと金属音が聞こえた
「あれって もしかして入ったのかな」
「聞き間違いよ 前の組でしょ もう 夜元気が無くて今元気なんだ」
「おいおい カトリアーナ だって寝てたじゃないか もう」
「待っていたのよ 分からないの もう 知らない」
この時 真由美や由貴も神山を軽蔑した目で睨んだ
神山は自信をなくし 5番グリーンに向った
泰子は風が少しあるので右を向きドローボールで打つと計算どおり
フェアウェイ真ん中に落ちた
由紀枝は冒険をしないで 左崖を狙うと風に流されフェアウェイ真ん中
桃子も由紀枝同様崖を狙ったが風がやみ そのまま飛び崖のところで
止まったが スタンスが難しかった
セカンドで全然狙うことが出来ないので フェアウェイに出すだけにし
3オン3パットのダボにした
由紀枝はグリーン左を狙うが風が逆に吹いていて 左に大きくはずれ
神山のところまで転がってしまった 結局4オン2パットのダボだった
泰子はセカンドがオンするとグリーンでボールを捜している神山に
「もしかして 入っているわよ さっき下から飛んできたのが消えたもん」
神山はカップを覗いてみると見事に入っていた
由紀枝や泰子 桃子は驚き呆れた
泰子は気を取り直し 8mを狙ったが嫌われ2パットのパーであがった

6番 150yパー3 打ち上げ このホールは9番と共有している池で
距離は150yと短いが砲台で受けグリーンになっていて 非常に難しい
砲台の下左右にはガードバンカーがあり 砲台の直ぐ傍まで池が迫っている
この時間になると 丁度右斜めからのアゲンストの風が吹いていた
1組 洋子は風を計算したが全然届かなくて 砲台を駆け下り池に入り
第3打がバンカーにつかまり 4オンした
祐子も番手を上げて望んだが 押し戻されバンカーの一番打ちづらいあごに
目玉で入ってしまった 3回目で漸く出して4オンした
香織は思い切り9番ティーに向って打つとグリーンにわずかだが残った
洋子は3パットをしてしまい7であがった 祐子も洋子同様上につけると
下りが早く3パットをした
香織は 下りの速さを知らないで打つと砲台まで転がりそこから また乗せ
結局 6であがった ニアピンは香織が権利あり
2組 亜矢子は9番ティーを狙い打つが 風に戻され右のバンカーに入った
カトリアーナのときは風がやんだので真っ直ぐに打つとグリーン上に
ぎりぎりで止まったがニアピンには届かなかった
真由美の時 少し風が出てきたので キャディーの言うとおり9番ティーに
向って打つと距離が足らないのか 亜矢子と同じバンカーに入った
由貴は低いボールで打つが グリーンをオーバーしてしまった
セカンド亜矢子が先に打つが グリーンに届かないで またバンカーに
入ってしまった 3回目で出すとグリーンの上にオンした
真由美もバンカーにてこずり3回目で出したがこれはグリーン下にオンした
由貴は上から下りで柔らかく打つと加速して グリーンを出てしまった
グリーン下から打つがなかなかピンに寄らないで3オンしたが4パットで7
亜矢子は上からちょこっと触っただけだが加速し グリーンの下まで来て
4パットで入り8であがった
カトリアーナも亜矢子同様 触っただけでグリーン下まで転がり折角1オン
していても6パットして7
真由美は4オンで下から2パットで入れて 6であがった
3組 神山が素振りをしていると風が出てきたので3番手あげ4番アイアン
を手にし 振りぬくと綺麗にボールが飛び出し その時風がやむと
真っ直ぐに9番ティーに飛んでいった
「あれ 9番にいっちゃったかな」