2013年6月1日土曜日

Vol.1057 百日紅 -2-63



車に運んだ 次はお皿のコーナーに行くと泰子が
「私 揃っているお皿じゃなくて ばらばらで一枚づつ欲しいな」 
「おお 僕もそうなんだ 揃っているとなんかつまらないんだよ それより
色々なお皿に料理が盛っているって その方が好きなんだ」
泰子は小皿 中皿 大皿と適当に選び出しカゴにいれ 小鉢や中鉢
サラダなど盛り合わせられる向附など 大きさや形が違うものを買った
「さあ 次はお酒だよ」
泰子はクスクス笑いながら 神山の後に付いて行った
この時間になると雨があがって 傘をささなくても良くなった
神山は食器類を車に運ぶと お酒の激安店まで歩いた
店内に入ると世界中のお酒が揃っていて泰子は色とりどりのラベルや瓶の
形を見て驚いていた
「凄い量ですね 初めてです」
「うん ほんと色々なお酒があるんだね 驚くよ でもね 買うのは
ブランデーとウイスキーさ」
「ねえ ウイスキーってバーボンってあるでしょ あれ好きよ香りがよくて」
神山は頷くと フォアローゼズプラチナやカミュなど数本を買い車に運び
日本酒や缶ビールなども購入した
マンションに戻ると一回では運べないので まずはマンションの中に運び
それからエレベーターに運び 部屋に持って行った
「わぁー 酒屋さんが出来るわね ふふふ 早速ビールを冷やしましょうね」
泰子が缶ビールを冷蔵庫に入れると神山も手伝った
食器類はお湯で洗い流し 水切りかごに入れていった

時計を見ると6時を指していたので
「泰子 あそこのお寿司屋さんにいこうよ」
「はい いきます」
二人は手を繋いで寿司屋に入ると威勢のいい声で迎えられた
カウンターに座ると生ビールを注文し おつまみは鮮魚の盛り合わせを
注文すると 大将が
「先日 こられたお客様ですよね 今日もマグロが美味しいんです」
そう言うとゲタをだし その上にマグロの切り落としを乗せてくれた
生ビールが来ると
「まずは 引越しおめでとう よかったね」
「はーい ありがとうございます」
生ビールを呑むと 神山は祐子の話をした
「ほら みんな練習しているでしょ それでそこそこのスコアが出せると
そう思っているとおもうんだ それでねハンデで優勝してもつまらないって
何人かの女性が言っているらしいんだ どうしようか考えている所です」
「じゃ ハンデ無しでいいでしょ ふふふ 全員スクラッチ」
「おいおい それは無茶な話だよ」
「だから そのように提案して それで手を上げ ハンデ申告すればどう
だって そのように考えているんだったら そんな変なハンデは申告しない
と思うわ どうかしら 女ってそこら辺はシビアよ 意地になる処があるし
きっと 上手く行くと思うわ」
「それでね 前回のハンデとスコアなんだけれど、、、」
神山は車の中で洋子がメモした グロススコアとハンデを泰子に見せ
「ねっ 90代半ば 90代 80代半ばと大体この位に分けられるんだ」
「そうね このスコアしか資料が無いのでしょ だったら ここから算出し
それでハンデを決めていくのが常套よ いくら練習でよくても それはそれ
実際のコースだと練習が役に立たないでしょ 右足下がりだったり」
「うん わかった じゃ もう僕の権限で決めます 嫌だったら帰りなさい
うん そうしよう」
「そうよ それで練習が上手くいっているんだったら 1つや2つ下げて
あげればいいんじゃないの それにあのコースだと風があると難しいし
ピンの位置だって ちょっと変われば難しいわよ 平日でしょ 多分
多少難しくしているわ 渋滞が起きない程度にね」
「なるほど 土日は流さないといけないから 易しいピンか」

二人はハンデの話をしながらおつまみや握りを食べると部屋に戻った
「あーあ おなか一杯だ」
「ふふふ 最後のフルーツって大盛だもの 驚いたわ」
「でも 美味しいメロンだったね」
「ふふふ お魚よりメロンが高かったりしてね」
「そうそう でもさ今夜は早かったのかな 由貴と桃子ちゃんが来なかった」
「そうね 早かったんじゃない 常連さんね ふふふ」
「でも 寿司屋の常連ったら 結構稼いでいないと出来ないよ」
「ふふふ あなたから廻っているお金でしょ きっと」
「そうか まあいいか」
泰子はソファーで寛いでいる神山の傍に座ると
「ねえ お風呂に入りましょうよ ねえ」
「うん そうしよう」
神山が脱衣所で下着を脱ぐと寝室から泰子が
「ねえ 洗濯機の中に入れておいて 直ぐに乾くから」