言われた祐子は少し考え みなさん 神山さんに聞くことがあったら
どんどんと質問してください ただし3分以内です と英語ではなした
由紀枝はなるほどと思った コンテストのスピーチで最後の試験で
3分以内に自分の思っている事を相手に伝えそれが理解されたかどうか
そんな試験の応用編だった
直ぐにカトリアーナが
「なぜ ゴルフがそんなに上手なんですか」
非常に短い時間だが会話を始めるにはいい質問だった
「非常にいい質問ですね 前職の時にゴルフをはじめたがへたくそで
辛い思いを沢山したので 練習に励みました」
「それはいつの事ですか」
「もう 15年も昔の事です カトリアーナはいつから始めたの?」
「私は16の時から遊びですがクラブを振っていました だから6年位かな」
「それで上手なんだ 分かりました」
こうして話をしていると神山もワインを呑む回数が減り楽しくなった
暫くするとステーキが運ばれみなが食べると 美味しいといいワインを
飲み始めた この時は会話をする必要が無くステーキに集中していた
最後のガーリックライスも綺麗に食べるとデザートのフルーツが出され
それも綺麗に食べた
神山はお店を出るときコック長に挨拶すると
「男は辛いですね」
神山はニコニコ頷き挨拶をした
カウンターで部屋の番号とサインをすると伝票をみてみた
生ビール 500円 11本 5500円
ステーキ コース 5千円 11名 5万5千円
ワイン 8千円 7本 5万6千円 合計 11万6500円
神山は由紀枝を呼ぶと
「これさ おつまみが入っていないし 5千円のコースじゃないでしょ」
「ふふふ いいのよ 私と亜矢子さんが少し出しているの」
「なんだ でもありがとう」
「だって 100万円のお客様っていないわよ 本当に初めてだって」
「そうか 11名だものね ありがとう さあ そうしたらさ
ラウンジに行って 好きなものを呑もうよ」
「そうね そうそう今日はね 生バンドが入っているのよ」
「おっ いいね さあいきましょう」
10名の美女がそれも浴衣姿でラウンジに入ると華が咲いたように
明るくなり 周りの客がじろじろと見ていた
特に男性同士で宿泊しているグループは神山を羨ましく見ていた
神山達は窓際にある席に案内され ソファーに5人が座り小さなテーブルに
3人ずつ座った
ウエイトレスが注文を聞きに着たので神山はドライマティニーを注文し
女性群もキャーキャー言いながら飲みたいものや勧められたカクテルを
注文していた
神山の隣に座っている洋子が
「こんなに大勢でラウンジって始めてね」
「うん しかし凄いな 男性客から非難の目で見られているよ」
「まあ 仕方ないでしょ ふふふ」
神山をじーっと見つめているのは男性客だけでなかった
熟年カップルの女性が神山がラウンジに入った時から見つめていた
向かいに座っている白髪の紳士となにやら相談すると立ち上がり神山の席に
近づくと
「あのぉー 神山理事様でしょうか 私 北陸食品工業の村上ですが」
先日食品協会の面談にきた村上妙子が立っていた
「ああ 村上さん こんばんは そうそう ちょっとよろしいですか」
神山は席を外すと香織を呼びラウンジを出ると白髪の紳士も付いてきた
「村上さん 合併の話はなくなりましたよ 安心してください」
それを聞いた村上は目に涙を浮べ神山にお辞儀をした 白髪の紳士も神山に
深く丁寧にお辞儀をした
「しかし 東都も困ったものですね ある方の独断で土地を購入し資金繰り
悪化というところになりましたからね」
「はい 私どもはあの土地を次の戦略基地と考えていたんですよ そこへ
東都さんが話が無く突然土地購入という話が直ぐに伝わりまして 私は
会社を守るべく阻止をしてきました そうしたら突然の合併問題の話しです
それで どうにも動けなくなり 神山理事にご相談に伺ったんです」
「そうですか 大変でしたね でも土地代金の回収はどうされたんですか」
「ええ もともと投資しなければいけない土地ですので 購入を考えてます
なので回収はしません」
「はぁー 大変ですね」
「ええ でも うちは堅実な営業ですから 少しの間赤字でも 直ぐに
黒字にもっていけます それより合併が無くなったほうが嬉しいですよ
これで社員一同 気を引き締めて作業できます ありがとうございます」
「月曜日に東都の田宮さんと話しました それで直ぐにでもお詫びの連絡を