2013年2月26日火曜日

Vol.962 紫陽花 -13-58



隣に座っている泰子は香織や真由美と話しをしていたが神山とも
運転の邪魔にならない程度に話をした
「さあ 御殿場ICだよ ここから直ぐだからね」
「えっ もう御殿場ですか 早いぃー」
「知らなかったの香織さん 凄いスピードを出していたのよ」
「えっ そんあぁー だって全然横ぶれしていないから 気が付かなかった」
「そうね 200Kmを出していたのよ 正直私 怖かった」
「えっ 200kmを出していたの へぇー 凄いぃー」
そんな話をしていると ホテル GGIに着いた
玄関には誰も迎えは居なかったが 由紀枝に逢うのが少し辛かった
車止めに駐車し 女性を降ろし屋根つきの駐車場に車を止めた
ボストンバッグを持ち正面玄関に行くと 亜矢子が出迎えてくれた
「いらっしゃいませ 神山様」
「うん ありがとう 今日はTJじゃなくて お支払いをするよ」
「えっ いいのに そんな」
「でも その方がいいでしょ」
「ええ ありがとうございます」
亜矢子と話していると 後ろから由紀枝が来て
「神山様 いらっしゃいませ お待ちしておりました」
神山は3人にここで待つよう指示をして 由紀枝とフロントに向かった
「ごめんね由紀枝」
「ふふふ 大丈夫よ だってゴルフだったらここしか無いもんね」
「うん 近いうちに行きます」
「そんな 気を使わないで 大丈夫だよ 今は仕事が楽しくて忙しいの
それより 亜矢子さんの事 聞いた?」
「いや 土地と家の件しか聞いていないよ」
「なぁーんだ それ以上は聞いていないんだ もう情報を集めるの下手ね」
「おいおい もう 分かりました 下手です」
話しているとフロントに着き 神山が
「今回は正規の料金で宿泊するよ」
フロントが由紀枝の顔を見ているので由紀枝が神山に
「なんで TJでいいじゃん」
「うん でも支払いをしたほうが良いでしょ たまにはさ」
由紀枝は神山の顔をみてフロントに
「神山様がお支払いになるって事ですので 正規の料金を頂きます」
フロントが神山に
「神山様 それでは預かり金として お一人様10万円で40万円を
お願いします」
神山はボストンバックからギフトカードの包みから100万円分を出し
「では これを預けておきます」
フロントは預かるとギフトカードを何回も勘定して
「はい 確かに100万円あります お預かりいたします」
「うん お願いします それで明日の朝食ですがレストランで食べます
確か7時開始だったと思いますが 大丈夫ですよね」
「はい 7時から営業をしています それで今夜はステーキハウスと
聞いていますが、、、」
「ええ その分もそこから引いてください 足りるでしょ」
「はっ はい 充分です 大丈夫ですよ」

神山と由紀枝が3人が待っているティーラウンジに向かう時 由紀枝が
「でもなぜ正規の料金なの?」
「うん もう引き出し一杯になって それでだよ」
「へぇー そうなんだ でも嬉しいなぁー やったぁー」
「おいおい なんだよ」
「だってね 売り上げが40万円私に付いたのよ ふふふ」
「あっ そうか しかし亜矢子じゃないの」
「ふふふ 亜矢子さんクラスは 個人じゃ付かないのよ
私たちの売り上げが亜矢子さんに付くわけなの だからグループで
頑張らないと 亜矢子さんの成績が落ちるの」
「そうか そう言う仕組みなんだ」
「そうよ だから私の下が頑張ってくれないと 私も成績が落ちるの」
「なるほど ところが今日は由紀枝自身に付いたわけなんだ」
「そっ だから今度は私の部下で成績が悪い奴に廻してあげるのよ」
「なるほど 大変だね」
「楽しいわよ でもありがとう 嬉しいわ
そうそう ステーキハウスで一杯お金を使ってね お願いね」
「おいおい ハハハせいぜい美味しいワインだな 分かったよ」
「私 寂しいよ 早くきてね」
「うん ごめんね でも あそこのメンバーも仕事なんだ」
「ふーん」
「ほら 以前話した食品 建築協会の理事秘書で 今回新たに
繊維協会の理事にもなったんだ その秘書だよ」





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