2013年2月19日火曜日

Vol.955 紫陽花 -13-58



「そうね でも車はどうするの?」
「って言うより時田さんはどうするの そこだな」
「多分予定が入っているんじゃないの 一人でも行くって事は」
「分かった 秋山さんに確認してください それからだ お願いしますね」
洋子は直ぐに本社秘書課の秋山に電話をした
「そうなの 残念ね はい 分かりました 神山に伝えます」
「ねぇ おじ様は行かれないって 残念ね」
「分かった そうしたら 13時だろ 洋子が運転してくれるかな
蒼いBMWで工場見学して そのまま上原に行きます 洋子と翔は
タクシーを利用してください 上原で呑めないけどごめんね どう?」
洋子は蒼いBMWを運転できるのでニコニコして
「いいわよ 運転できるんだったら 我慢するわ ふふふ
それからね 9日の夜だけど 社長をホテルまで案内したら
3人で呑みに行きましょうって 加奈子が喜んでいたわよ
ダブルベッドのお部屋をキープするんだって もう ふふふ」
「おいおい 冗談はそれとして そうか 権田さんの後か うーん
でも 翌日のことを考えると 深酒は出来ないし 困ったものだね
そうそう 9日夜の上原に時田さんは来るんでしょ」
「あっ 聞いていない ごめんなさい」
「もう 肝心な事聞いてくれないんだから ハハハ」
洋子は顔を真っ赤にしながら本社秘書課の秋山に電話をした
「ごめんなさい 洋子です」
「まあ どうされたんですか 理事どの」
「もう 苛めないでください それで9日の夜ですが権田社長が上原の
お寿司屋さんに行かれる事が決まっているんですよ それで時田副社長は
同席させるのか そこを聞きたかったの」
「ええ 大丈夫よ でも大変ね 3人の予定を組み合わせるなんて」
「でしょ もう大変よ それを神山って全然分からないんだから もう」
「あらあら 大変ね 仲良くお仕事してね」
「はーい では失礼します」

「あなた 大丈夫よ 出席されるって」
「そうすると 権田さん前田さん 時田さんに秋山さんだろ
前田さん 上手に抜ける事出来るのかな ねぇ」
「そうか でも大丈夫でしょ 社長の車に乗っているわけだし
ホテルに着いたらもう抜け出せるわよ 権田さんだって
その後呑まないでしょ もし呑むんだったら時田さんを連れて行くでしょ」
「まあ 今から考えても仕方がないや 決定は9日夜に上原
10日は工場見学でお昼に上原で簡単にお昼 そうしたらアルタの時間を
少しはやめてもらおう 10時30分なら充分余裕だよね」
「ええ その方がいいわね お願いします」
神山はアルタの内藤社長に電話をした
「はい 内藤ですが」
「神山です おはようございます」
「おはようございます 昨日はご馳走様でした」
「それで 10日の人事命課の時間ですが10時30分にして頂けると
凄くありがたいのですが」
神山は権田社長が上京され 杉田の特例人事に出席する事などを
掻い摘んで話をすると
「分かりました しかし杉田君一人の人事命課で社長列席ですか はぁー
凄いですね いいですよ そうすると山ちゃんは欠席で洋子さんが出席
ってそういう事ですね 分かりました 大丈夫です
しかし 本当に凄いですね 社長を動かすなんて ほんと凄い」
「ハハハ 内藤さんも社長ですよ」
「ハハハ 参った そうでした では又 何かありましたら連絡ください」
「はい ありがとうございます」

電話を切ると洋子に
「アルタはOKだ 10時30分に辞令交付です こちらは9時15分かな
だとしても充分に時間があるね 渋滞を考えて早めに出てね
そうだ 蒼いBMWで連れて行ってあげるよ その方が早いし安全だ」
「でも 回り道になるでしょ 時間は大丈夫?」
「うん その分少し早く出ればいいでしょ 大丈夫だよ うん」
「そうすると 社用車を使わない事を秘書室に伝えておくわ」
「そうだね 保険なんかはどうなっているんだろう」
「ええ 聞いておきます もし必要ならば 一日だけ保険を掛けてもいいし」
「そうだね お願いしますね そうだ 警備室に電話をしよう 忘れてた」
「ふふふ そうよ お願いしますね でも雨だから大変ね」
神山は警備室に電話をすると案の定お中元で一杯になっていると言われた
「洋子 そうしたら少し手伝ってください お願いします」
神山は台車ではなくて コンテナを配送から借りてきて 警備室に行くと
「神山常務 大丈夫ですか お手伝いしますよ」





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