「ええ 私も最初は考えていませんでしたが 今後の事を考えると
アルタの社員の方が通りが良くなるし それで内藤社長に相談しました」
「で 内藤さんは大丈夫かな」
「ええ 大丈夫ですよ それだけの大きな仕事ですし 役員には話してます」
「それで山ちゃん 杉田君の役職は」
「ええ 部長です」
「えっ 部長か」
「ええ だって出向社員だって 2階級上がるでしょ そうしないと」
「そうか 池上君 部長の直ぐ下でなにか役職は無いか ほら」
突然振られた池上は
「しかし社長 部長の下は課長ですよ 難しいですよ そんな」
「アルタさんで部長だぞ 考えなさい 秋山君も笑っていないで ほら」
秋山が笑いを堪えて時田に
「社長 そんな事を言われるんでしたら 部長にされたら如何ですか」
「えっ 部長か、、、7等級が部長か、、、」
「だってご自分が言われたんですよ ねぇー神山さん」
神山もこの時とばかりに
「そうです 私の時もいきなり部長です お願いします この通りです」
神山が時田に頭を下げているので時田も
「わかった 山ちゃん頭をあげてくれよ そんなぁー うん 分かった
池上君 後は何とかする 部長進級決定だ いいね」
振られた池上は
「はぁー 大丈夫ですか」
「何を言っている ワシと山ちゃんが推薦しているんだ 問題あるか」
「はい 分かりました 明日手続きを進めます」
「うん 頼んだぞ 権田さんにはワシから話しておく
そうだ 山ちゃん 悪いが権田さんに掻い摘んで話をしてくれるかな
その方が 通りやすいし ここはお願いします」
洋子はこの件を全てメモを取り記録し時田に見せると
「おう 秋山君 読んでくれ 英語は駄目だ」
秋山由実子は洋子が書いた英語のメモを読み上げると時田は
「うん 分かった そうしたらそこにサインをすればいいんだな」
「ええ 疑うという事より 約束したという事です お願いします」
事の成り行きを見ていた 篠原涼子とナタリーは洋子を褒めた
「本当に細かいことでもそのように記録をとるんですか」
「そうよ それで今まで成功してきているの ねぇー常務」
「まあまあ さて それでは翔のアルタとの契約だ 内藤さん」
「ええ うちでのお給料は部長のお給料をお支払いしますよ
それから 当面は鈴やさんにご迷惑の掛からない程度にデザインを纏め
Gプロを引っ張って頂きます 如何でしょうか?」
「しかし 内藤さん 当面って言われますが どうでしょうか
って言うのも 杉田はまだまだ催事課で学ばなければいけない事が
山ほどあると思います なので 当面ではなくて 時期を見て
アルタの新しい分野での仕事とした方が 本人にも都合がいいし
会社としても その方が考えやすいんじゃないですか」
「ははは 山ちゃんにかかると嫌と言えませんね いいですよ
そうしましょう では逆に本人の希望が出てきた時に 新しい仕事を
考えていく事にする ってどうですか」
「はい 分かりました ってことは僕の仕事が増えるんですね わぁー」
洋子は笑いながらメモを契約書にして内藤に見せると頷きサインをした
「そうしたら 立会人としてJrとジャックにもサインを頂けるかしら」
洋子の要請で二人は先ほどの契約書と今の契約書にサインをした
「Jr どうですか 万全の体制でグラスに取り組みます
どうかアレックス氏にもこの事を伝えてください お願いします
勿論 先ほど申し上げましたが 僕からもFAXします」
「大丈夫神山さん これだけの熱い気持ちが伝わるように手紙を書きます
そして 応援してもらい 世界各国で売りまくりますよ 大丈夫です」
「どうした 秋山君」
「ええ やっぱり洋子さんて素敵ね 見直したわ」
「そうか いい勉強になったみたいだな」
「ええ 上司を支えるって 細かなところでも気が付いて さすがです
私にはとても出来ません 神山常務にはいい秘書だと思います」
「そうか うん しかし当人同士は困ったものだな ハハハ」
「そうですね 私たちもやきもきしているんですよ ほんと ふふふ」
「ところで秋山君はどうなんだ」
秋山は突然いわれ 顔を真っ赤にしながら俯いてしまった
それを見ていた篠原涼子が
「わぁー 時田さんってそうやって口説いているんですか」
「まあ あの そんな事はない ただ聞いただけだよ ハハハ」
アレックスJrが大笑いして 箸が進むと内藤が
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