2013年2月14日木曜日

Vol.950 紫陽花 -13-58



「山ちゃん そろそろ次の場所に行きませんか ねぇ時田さん」
「いやいや ワシはもう帰るよ 流石に疲れた ハハハ」
「私も 帰ります 済みません 内藤さん」
「社長 店長 如何でしょうか 30分でいいのでお付き合いして
頂けませんか Jrも皆さん ねぇ洋子」
「もしかして あそこ パイのところ?」
「うん 楽しいだろ それに内藤さん 先日お話をしたNNの
プロモーションビデオの場所なんですよ どうですか?」
「ああ あの話のところですね 是非連れて行ってください
そうだ それだったら時田さんもこられた方が 絶対に良いですよ」
「そうか 二人に言われると断れないな なぁ秋山君」
「ふふふ 半分はお仕事みたいですよ いいんですか?」
「うん 行こう なぁ池上君 大丈夫だよな」
「、、、、、、はい 大丈夫です、、、」
「なんだ 元気が無いな しっかりしろ」
洋子は女将に精算をお願いし 支払いを済ませるとタクシーを呼んだ
「済みません タクシーが来るまでお待ちくださいね」
「おお さすが山ちゃんの秘書だ 良く気が付くな なぁ秋山君」
「もう 洋子さんばかり褒めて 嫌ですよ」
秋山が本気か否か少し気分を悪くしたみたいで 神山が
「時田さんも気が付かないだけですよ ほら隣の庭の芝生が綺麗って」
「ほう そうか ごめんごめん 気分を害したら悪かった 誤る」
秋山は少し笑い神山にウインクをした

タクシーが来るとみんなはそれぞれの車に乗り神山のタクシーを追った
赤坂のアフターシックス前で降りると時田は
「なんか凄いところだな 山ちゃん大丈夫か ワシはしらんぞ」
神山は言葉少なく階段を下り店内に入ると受付でカードを示した
バニーガールが10人座れる大きなテーブルを案内すると神山が
「さあ みなさん 何を呑まれますか ここは私がもちますから
どんどんと呑んでくださいね」
時田と池上はビールを注文し 内藤やJrはカクテルを注文した
女性群もカラフルなカクテルを注文した
神山は店内の照明になじんできた時に センターの向こう側に
ジョンブラームスが居るのに気が付き 先方も気が付き簡単な会釈をした
洋子も直ぐにわかり会釈をすると ジョンはこちらに歩み寄り
「神山さん 今夜も素敵なダンスを見せてください 楽しみにしています」
「ハハハ 今日は大分呑んでいますね」
「そう 明日は久しぶりに休みなんだ だから今日は呑んでいるよ」
「そうそう こちらがアレックス氏のご子息でJr そして秘書のジャック」
「そうか アレックス氏のジュニアか ジョンです よろしく」
「Jrです 父をご存知なんですね」
「ハハハ そうしておきましょう では」
ジョンブラームスが席に戻ると時田は
「山ちゃん 凄いところを知っているね あそこの人は確かフランスの
高官だよ 凄いね アレックス氏を知っている人と同じクラブなんて」
「ハハハ たまたまですよ ねぇー洋子」
バニーガールが注文された呑ものを運んでくるとみんなで乾杯をした
店内に流れている曲がバラードに変わると神山は洋子を誘って
センターで踊り始めた
何回か神山を見ている人は 神山を避けるように踊りセンターは
神山と洋子の踊り場になった
アレックスJrも篠原涼子を誘って 踊り始めるとジャックもナタリーを
誘い 踊り始めた
しかし 誰が見ても神山と洋子のステップが綺麗で 曲が終わりに
近づくと 常連は催促の拍手を始めた
神山は周りを見ながら曲の終わりをカウントし 洋子を一回転させながら
上に放り投げ受け取るとポーズをして決めた
周りからは指笛や拍手が盛大におきて 神山は席に戻るまでお辞儀をした
「山ちゃん 凄く綺麗だったよ 分かるよ あのイメージね」
「そうです 内藤さんに来てもらってよかった ここです」
「そうしたら 例えばここで撮影っていうと 午前中かな」
「そうでしょうね でなければ この時間に撮影でしょうね
でも 各国の高官が居るんで難しいでしょう」
「そうだね 分かりました 僕の方でも練ります」

神山と内藤の話が終わると秋山が
「神山さん この次は私を踊っていただけますか お願いします」
神山は洋子をちょっと見ると頷いているので
「そうしたら この曲が終わったら踊りましょう 最後は
先ほどと同じように放り投げますよ 大丈夫ですか」
秋山は顔を少し赤くしながら頷いた





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