2013年2月25日月曜日

Vol.961 紫陽花 -13-58



「そうでしょ 私もこんなにも綺麗で可愛くなるなんて 驚いているの」
泰子は褒められて 顔を少しピンクに染め俯いてしまった
「泰子さん だめだよ 背中を丸めないで胸を張りなさい ねえ洋子」
「そうよ 小さいお胸って話していたけれど 余計に小さく見えるわよ」
泰子は顔を真っ赤にして胸を張り洋子に
「でも 小さいとほんと恥ずかしいの」
「何言っているの ちゃんとDカップあったじゃない 大丈夫よ
貴方がそんな事言っていたら Cカップの人はどうするの
だから 自身を持って胸を張りなさい いいわね」
泰子は洋子の言っている事が分かり 俯くのをやめると綺麗な体のラインが
見えてきて神山はその美しさに驚き目を見張った
「さあ 泰子さんも呑もうよ」
泰子は勧められるままにビールを呑むと 神山は泰子に
「ねえ ゴルフのスコアだけど どのくらいで廻るの」
「ええ 大体80位です」
言葉少なく泰子が答えると
「えっ 80 じゃ僕よりいいじゃん 大変だぁー」
「ふふふ 強敵が現れたわね いいじゃないいい刺激になって」
「まあ そうだけど へぇー 凄いね へぇー 80かぁー 参った」
神山はそう言うとあまり追求をしないで 30分寝る事にした

「あなた 時間ですよ」
神山は目を覚ますと 洋子と泰子をみて
「ああ スッキリしたよ ありがとう」
「ねえ ゴルフだけど これを使って」
洋子は神山にギフトカードを渡した
「どうしたの?」
「ええ 一杯なのよ それでゴルフ場にそれとなく聞いたらOKだって
だから使ってください」
神山は洋子からギフトカード20万円分受け取ると
「そうしたらホテルもこれを使おう 亜矢子さんのところも喜ぶし」
「そうね そうしたらもう少し持って行って お願い」
洋子はそう言うと引き出しから更に20万円分のギフトカードを出し渡した
神山も商品券やギフトカードの大きな包み2つを引き出しから出して
ボストンにしまった
「そうそう 祐子にも渡してあるけれど はい今夜のお小遣いです」
神山は洋子に20万円渡すと
「では 正面玄関に行こうか 洋子も一緒に出られるでしょ」
「ええ 大丈夫よ 祐子さんとも連絡取れたわ」
「さっきは充電中だったんだって ハハハ」
「そう言っていたわ 貴方は大丈夫」
「うん 予備を充電してあるから大丈夫だよ」
3人は次長室を出ると 鈴や正面玄関に向かった
まだ約束の6時には少し時間があったが 香織と真由美が待っていた
「やあ 待たせてごめんね」
「こちらこそありがとうございます あら泰子さん 素敵よねぇ真由美さん」
泰子は照れて頬をピンクに染めると俯いてしまった 洋子が
「ほら 泰子さん駄目よ 真っ直ぐにしないと」
「はーい ふふふ」
「よし じゃ車まで案内します」
5人は駐車場までゴルフの話をしながら歩いていると本社ビルで時田と会い
「おお 先ほどの美女か いいね山ちゃん ゴルフとは」
「ハハハ ええ 多少は息抜きです でも仕事絡みですよ」
「で 洋子さんは行くのかな?」
「今回は久しぶりの休日で親孝行です」
「そうか 残念だな しかしワシも同行したいな」
「良いですよ これから如何ですか ねえみんな」
香織をはじめ みんなが時田を誘ったが
「いやいや 明日はちょっと無理なんだよ 次回だな」
「ええ 次回お願いします では失礼します」
5人は時田にお辞儀をして駐車場に向かった
洋子がフェアレディーZに乗り 神山達は蒼いBMWに乗り込んだ
「じゃ 洋子 気をつけてね それと程ほどに」
「ふふふ はーい 分かりました 行ってらっしゃい」
そう言うと洋子は気持ちよくタイヤを軋ませ車を発進させた
神山も後を追い駐車場を出て 交差点で洋子の後ろに付いた
洋子は右折するので右側斜線に入ると 神山も右側に入り後ろを走った
高速入り口で神山がフォグランプを2回点滅させると 
洋子はクラクションで返事をした

首都高速から東名高速に入ると神山は蒼いBMWのスピードを上げたが
女性たちは流行の歌を歌っていて 全然気にしていなかった




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