2012年12月27日木曜日

Vol.901 紫陽花 -11-56



6月27日 土曜日 快晴
「神山さん 起きてください もう」
由紀枝は神山のおちんちんを引っ張り起こすと
「わぁおぉー 痛いぃー 分かった 起きます」
神山と由紀枝は昨夜 ベッドでもSEXをし 神山が降参をした
「ねえ 早くシャワーを浴びてくださいよ もう7時よ」
神山は由紀枝の言う事に従い シャワーを浴びるとビールを呑んだ
「ねえねえ サラダ缶詰って 簡単でいいわね」
「うん?」
「うん さっきちょっと食べたの 美味しかったわ
今 冷蔵庫で冷やしているから もっと美味しいわよ」
神山はサラダ缶詰が売れると思い 一安心した
「さあ 出来ました 今日は和洋折衷だけど 勘弁してね ふふふ」
由紀枝はそうめんスープや缶詰など 神山から貰ったお中元の御裾分けを
ふんだんに使い 調理した
神山は缶ビールをだし由紀枝と呑みながら 朝食を食べた
「うん いけるね 生のサラダと比べても遜色ないよ 美味しいよ」
由紀枝はもう一皿サラダを冷蔵庫から出し
「じゃ こっちはどうかしら?」
神山は何も考えずに 端を進めたが
「あれっ こっちの方が美味しいよ パリパリと歯ごたえがあるし」
「ふふふ 今食べたのがサラダ缶詰よ 先ほどのは2日前のレタスなの」
「へぇー そうか そんなに違うんだ 美味しいよほんと」
「でしょ 私だったら 安売りの時に纏め買をするわ」
「まあ 当分の間は無いと思うけれど ホテルで買えるはずだよ」
神山は経緯を掻い摘んで説明し 伊豆高原ホテルにも試食して貰っている
事を伝えると 由紀枝は
「絶対にこの缶詰だったら 買うわねみんな だって野菜を
好きな子ばかりよ お昼に食べてもいいし 夜食べても大丈夫だし
ふふふ それに原価で食べられるメリットがあるわ」
「そうだね 仕入れ値で食べられれば 絶対に欲しい一品だよね」
「きっと GOLでも売れるわよ でも貴方って凄いわね 見直したわ」

食後 神山はいつものように30分横になると 頭がしゃっきとした
「さあ 由紀枝 支度は出来ましたか」
「ええ 大丈夫よ そうそうデジカメを忘れていたわ」
由紀枝はデジカメをモテリコのボストンに仕舞うと 神山と腕をくみ
駐車場まできた
蒼いBMWに由紀枝を乗せると 神山はゆっくりと車を出した
いつものように45分で渋谷に着くと思ったが 予定より早く着いた
「ここって2回目だけど やっぱり 大きな街ね」
都会を見るのは2回目だが由紀枝には何もかも新鮮に見えた
サラリーマンや学生が多く人の多さにもビックリしていた
洋子と待ち合わせたシブヤ ハイアット ホテルのタクシー乗り場には
5分程早く着いたが洋子と祐子が待っていて手を振った
「やあ おはよう」
「わぁー祐子さん おはよう 洋子さんおはようございます」
「さあ 乗って そしたら由紀枝は後ろに行って祐子と一緒で良いでしょ」
「でも、、、」
「良いわよ 由紀枝さん 私が後ろに乗るから」
洋子と祐子が後ろに乗ると由紀枝はニコニコして神山を見つめてキスをし
「わぁ~ 素敵よ 嬉しいわ」
由紀枝は洋子と祐子を無視して嬉しさを表現していた
蒼いBMWは再び首都高に入って鎌倉を目指し飛ばした
横浜横須賀道路を朝比奈ICで下りると北鎌倉まで行って有料駐車場に
車を止めると神山は
「では 紫陽花ツアーの始まりでーす」
神山は最初に東慶寺の紫陽花を見学した
先月きた時も カメラマンが多かったが この時期は特に多く
三脚を構えているカメラマンは 見学者の事を考えずにいた
石畳の参道を我が物顔で三脚を構えているカメラマンが居て 神山は
「もしもし 写真もいいけど 考えて撮影してください」
カメラマンが神山を睨むが 神山の言う事が正しいので 三脚を参道から
外しアングルを決め直していた

何年か後 北鎌倉、鎌倉とカメラマンの三脚持込が禁止されるようになり
アマチュアカメラマン達は不満を口にしたが 結局は 自分達が
自分の首を絞めることになった
カメラマンの不道徳さで電車を止めたりし モラルの向上を望むが
ごく一部のカメラマンによる 暴走でイメージを悪くしている現状だ

「先月と全然違うわね 綺麗ね祐子さん」
「ほんと ブルーとパープルの組み合わせや 白でしょピンクでしょ」
「ねえ 祐子さん 写真とって」





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