神山は少しうそを言ったが 時田はニコニコしてみなを見ていた
東都食品の田宮が
「私はプラン自体は大賛成です ただネックは予算だけです
私も頑張って お金を集めます 神山さんこのB案でお願いします」
「ありがとうございます そうすれば 3ブースの地下共有部分で
強力な展開が出来 ニーナ・ニーナさんやアレックスさんからも
こちらのブースに来れるし 何しろ楽しい空間を行ったり来たり出来る
それも毎週のように各ブースでイベントをしていれば 必ず
リピーターが増えると信じています」
神山の説明が終わり会議が終了すると 田宮が神山に
「神山さん これはパセリの改良です 前回より より美味しいですよ」
そう言うと里香がみんなに缶詰を渡し 戻し方を説明した
時田は早速食べてみたが
「田宮さん これは美味しい 絶対に売れるよ うん」
「社長 ありがとうございます 喜んでいただいて光栄です」
神山や洋子 Gプロの面々も美味しいと話していた
「そうしたら プレミアムレタスですかね」
「そうそう山ちゃん プレミアムレタス いいじゃん ねえ」
田宮や時田も頷いていた
「ところで田宮さん 単価設定はいくらですか」
「ええ そこなんです 今は300円を切るように頑張っているんですよ」
「そうですよね レタスが300円では ちょっと心配ですね
しかし 保存が5年を考えれば どうかなって思うんですがね」
「ええ あとは量をもう少し入れてどうかなと思っているんですが
もともと レタス1個を購入しても 一回で使い切らないんです
そうすると 八百屋の感覚で行くと 50円とか70円になるんです」
「うん そうですね でも機械を動かすのに最低いくらかは掛かるし
非常に 難しい値段設定ですね ただ言える事は この頃 安い商品が
売れているかというと そうではなく 非常に高価なものも売れています
現にニーナ・ニーナさんの売り上げ一つとっても そうです
だから美味しいレタスを供給していれば 必ずリピーターが付きます」
「そうですよね それにGOL限定ですから 物珍しさという部分でも
結構 出るんじゃないかと思っていますよ」
レタスの試食が終わり みんなが退室すると神山は
「洋子 どこに行こうか」
「そうね レタスを食べたら サラダが欲しくなったわ」
「そうしたら 銀座のパスタでも行こうか」
「そうね あそこのサラダも豊富だしね」
神山ははっと思った
「ねえ洋子 レタスだけじゃなくて 色々と混ざっていれば
そのままサラダだよね それだったら300円でも大丈夫だよ」
「そうね 2人前くらい入っていれば充分だし」
神山は早速田宮に連絡した
「それはいいアイデアですね そうですね 早速作ってみます
いやー 神山さんを味方にして良かったですよ 本当です」
「いやいや これは洋子さんの考えですよ では」
神山は電話を切ると洋子に
「田宮さん 喜んでいたよ それからね僕を味方にして良かったって」
「そうよ あなたを敵に回したら お終いね ふふふ」
二人はパスタ店に入ると2階の席に着いた
洋子が言うようにサラダの盛り合わせと生ビールを注文した
「洋子さ 単価の高い野菜をパックの中に入れれば
500円でもいけるかな 例えばパプリカはさ高いけれど 自分で
買った時って 一つを丸ごと使わないと思うんだ サラダに使うんなら
ほんと少しで良い訳でしょ そのような物を混ぜてあげれば 単価が
高くても納得するよね どうだろう」
「ええ 私は大丈夫だと思うわ その方が見栄えもいいし サラダは
この缶詰一つあれば 出来上がりって いいと思うわ
保存が利くので 普通考えられる倍の値段にしても大丈夫よ」
「そうだよね 1個100円のパプリカで50食分 そうすると
1食2円ですむんだ それが5色も入っていたら 喜ぶよね」
「ええ 原価で10円でも 見た目で100円の価値が有るわね」
神山は今の話を田宮にすると 大賛成で試作品を作ると喜んだ
「ははは 田宮さん どんどん八百屋缶詰にはまったよ ははは」
「そうなの 良かったわ どんどんと作って間に合わせて欲しいわね」
「うん そうだね しかし田宮さん 凄いやる気だね」
「貴方が居るからでしょ ほんと出来ないと思われる事を作るんだもの
だって最初はレタスでしょ そこから派生させたじゃない
そのアイデアは素晴らしいと思うし 出来ない事じゃないもん
向こうはプロだし それだけの経験があるから 逆に楽しいでしょ」
「そうだね うん 楽しく仕事をしないといいアイデアは生まれないよ」
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