暫くは今日のゴルフで話が盛り上がり 神山も楽しかった
神山がそろそろ握り物だと思い 女将を呼ぶと
「大丈夫ですよ マグロのねぎですね それとしめ鯖もお持ちしましょうか」
「ええ お願いします」
「山ちゃん 食べたらもう一軒行くからな」
「あっ はい分かりました」
日本酒を呑みながら クラブの説明をしていると
ニーナ・ニーナの面々が入ってきて その中に祥子もいた
「わぁー 神山さんだわ」
「わぁー こんばんわ 神山さん 今日はありがとうございます」
由貴や桃子は時田の事を知らないので 神山ばかり挨拶をした
祥子は向かいに座っているのが時田副社長と気がつき
「時田副社長 こんばんわ 私はニーナ・ニーナ チーフの久保祥子と
申します いつも神山次長様にはお世話になっています」
「うん まあ 分かった 今日も山ちゃんがやったそうだな ははは」
祥子はお辞儀をすると 由貴や桃子に挨拶を進めた
「まあまあ いいじゃないか 楽しく呑んでくれ ご馳走するよ ははは」
「久保さん そういう事なので ご馳走になってください
そうそう 副社長 今日はゴルフコンペで優勝しましたよ」
「まあ おめでとうございます」
由貴や桃子もニコニコして
「優勝 おめでとうございまーす ふふふ 凄いですね」
「まあまあ 山ちゃんのお陰さ あのクラブは良く飛ぶ うん」
由貴や桃子は顔を見合わせて 頷いていた
「良かったですね そのうち教えください ふふふ ねえ浜野先輩」
「お願いしまーす ふふふ」
祥子達は 挨拶を終えると別なテーブルで食事を始めた
神山はこの場に 洋子が居なくて良かったとほっとした
時田も良く食べ良く呑むと 神山に
「では 山ちゃん 出ようか」
「はい」
神山と時田はニーナ・ニーナの面々に挨拶をすると神山が精算をして
「女将 あそこはこれでお願い 余ったらいつものようにして」
神山は女将に5万円渡し 時田の車に乗った
「山ちゃん これから行くところは ワシのこれがやっているところで
絶対に秘密にして欲しい いいかな」
「はい 分かりました 安心してください」
車は 代々木から細い路地をくねくねと曲がり 広い庭の家屋に着いた
神山は時田の後を着いていくと 玄関で品のいい女性が時田に
「お帰りなさいませ」
時田は神山に上がるよう勧めると 女性は部屋を案内した
席に着くと時田が女性に
「こちらが いつも話している 山ちゃんだ どうだいい男だろ」
「ええ 素敵な方ですね」
「山ちゃん 女将だが ワシのこれじゃ よろしくな」
神山はこのようなときに どの様に挨拶をしたらいいか分からず
「神山です いつも社長にはお世話になっています」
座卓に額が着く位 丁寧にお辞儀をした
「さあ 日本酒とつまみじゃ 頼んだぞ」
「はい 畏まりました」
女将は丁寧にお辞儀をすると 襖を閉め出て行った
「山ちゃん どうだね」
「はあ 綺麗な方ですね」
「うん あれはワシの娘じゃ」
「はあ お嬢様、、、」
「おお そうだ これは別なところに居る ここは娘がやっている」
「はあ 凄く綺麗で落ち着いていますね 女将も板についていますよ」
「ははは そうか 見る目があるかな」
二人で笑っていると ビールと冷酒が用意され おつまみも用意された
先ほどと違う女性が ビールを時田と神山のグラスに注ぐと
「じゃ 山ちゃん頼んだぞ」
「はい ありがとうございます 乾杯」
「ところで 山ちゃん 洋子とはどうなんだ」
神山は暫く答えられなかったが
「ええ 洋子さんは私より他の男性の方がいいと思います」
「そうか 難しいか、、、」
「現在は仕事のパートナーとして 組み合わさっていますが
実生活になると どうでしょうか 難しいと思われます」
「そうだな 洋子も頑張りやだからな そうか わかった ごめん」
「いえいえ ご親戚なら心配するのが普通ですよ」
「うん そうだな まあ気長にまとう ははは」
神山は上原の時から 感じていた事が的中した
.