2012年12月19日水曜日

Vol.893 紫陽花 -10-55



「分かった 今夜 由紀枝のところに行くよ いいかな」
「全然 OKですよ そうそう 早く来て 私は4時で上がれるの
だから ゴルフの練習をしましょうよ ふふふ」
「わかった でもなぜ4時上がりなの」
「私 もう24時間に入ったのよ だから本当は12時上がりなの
でもね連休だから 4時までにしたの 交代時間がスムーズに行くように」
「そうか もう24時間になったんだ サブマネージャー」
「そうよ 亜矢子さんの下だから愛さんと一緒なの ふふふ 楽しいわ」
「わかった では4時30分にそちらに伺います」
「はーい そうそう バーベキューでいい?」
「うん 任せるよ 駅前寿司でも良いし うん」
「では 待っていまーす 嬉しいな じゃ 行ってきまーす」

神山は由紀枝の元気を貰い スタジオにおりると祐子が
「ビールにされますか」
神山は頷くと祐子はソファーのテーブルに用意してくれた
ビールを呑みながら
「祐子 今夜から 戻れない 頼んだよ」
「はーい 帰りはいつですか」
「うん もしかしたら月曜日の夜になる」
「はーい 分かりました そろそろ出来ますよ こっちに来て」
神山はダイニングテーブルに着くと お味噌汁がいい香りがった
「ねえ アサリか」
「ぴんぽーん 美味しそうでしょ」
神山は一口飲むと アサリを美味しそうに食べてしまい
「祐子 御代り」
「まぁ ご飯も食べないで ふふふ」
祐子は椀に注ぐと
「ねえ これって冷凍って分かる?」
「えっ 全然 美味しいよ へぇー 味噌汁も冷凍の時代か、、、」
「ううん お味噌は後で入れるのよ その前の段階で冷凍するの」
「へぇー 凄い事を知っているね 参りました」
「ふふふ 種明かしは 先日ノートパソコンを買って レシピを見たの」
「へぇー ノートパソコン買ったんだ、、、」
「ええ だってあなたのパソコンはお仕事で使うものでしょ
だから自分専用を買ったの ふふふ」
「いくらしたの」
「うん それがね ほらプールの会員だと20%Offで12万円なの
でもね 定価は24万円よ 昨年の秋モデルだって」
「へぇー そうするとスペック的には問題ないわけだ」
「ええ 大丈夫です でもね ネット回線は神山さんの回線を借りてまーす」
「うん いいよ全然 そうしたら自分の部屋に回線を引こうか」
「うん出来たらその方が いいなぁー だってあなたの事務所でしょ
何かあったら 嫌だもん」
「うん わかった」
神山は早速 内藤に電話をすると快く引き受けてくれた
「それから ビジネスですが 今日11時にそちらに伺っていいですか」
「はい また何かやったんですか もう驚かせないでくださいね」
「ええ では11時に」
神山は祐子にアルタから午前中に回線を設置する為に来ると伝えた
「さあ ご飯を頂きましょうよ」
祐子は神山がいない時の出来事や プールの出来事など楽しそうに話した
神山も昨日の出来事を掻い摘んで話をすると
「そうそう サラダって レタスを一つ買ってもその時に丸々使えないわ
だから プラスアルファーの要素があれば 絶対に高くても売れるわよ
私だったら 絶対に纏め買いするわね」
「そうか そんなに関心があるんだ」
「だって 女性の一人暮らしで考えた場合 帰宅時間が遅かったら
お野菜を買うところが無いでしょ コンビニで売っていても 
鮮度が落ちているし だったら多少無理しても新鮮で美味しい方がいいわ」
「ふーん そうなんだ 僕はそこまで考えた事ないんだ なるほど」

食事が終わると神山は洋子に電話をして
「おはよう 今 大丈夫ですか」
「おはようございます」
「東都食品の打ち合わせだけど 9時30分に変更して欲しい
それで 11時に昨夜の件を内藤さんに報告に行きます」
「はい 分かりました もう少ししたら 電話を入れます」
「うん 頼んだよ」
神山は祐子に30分の朝寝を伝えるとソファーに横になった

30分経ち神山は起こされると 主賓室に行き着替えをした
ボストンに着替えや会社の書類など入れ部屋を出ると祐子に20万円を渡し
「これはPC代と僕がいない間 美味しいものでも食べなさい」





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