2012年12月2日日曜日

Vol.876 紫陽花 -9-54



「ええ 新鮮なのと調理が上手なのね 美味しいわ ふふふ」
二人が料理を堪能していると内藤から電話があった
「山ちゃん 凄いね 驚きました」
「はい でも当たり前のことですよ 存続を希望されるなら
私達のプランしかないと 説明をしました」
「それで 7月1日の11時からこちらで命課発令です
田所さんも一緒に来てください お願いしますね」
「はい ありがとうございます 11時に伺います」
「それから 山ちゃんの部下だった杉田さんと うちの小谷が
目出度く結婚する約束をしたそうで これも嬉しい話ですね」
「早いですね」
「ええ 先ほど彼女から電話がありました 良かったですね」
「ええ 詳細は聞いていないんですが 二人とも私の部下なので
精一杯のことをして 門出を盛り上げ祝福しますよ」
「ええ 私もそうします では11時にお願いしますね」
神山は電話を切ると 洋子に
「7月1日 アルタ11時 入れてください」
「はーい 何があるんですか」
「うん 人事命課だそうです 洋子も出席です」
「わぁー 凄いわね どうなっているの」
「ははは 僕にも分かりません さあ食べようよ」

神山と洋子は食べ終わると 1階のカウンターで石原と話した
「如何でしたか」
「うん 充分に美味しかったですよ それで二人にボーナスを
渡したいんですが どうでしょうか」
石原は頷き多田と東条を調理室から呼んで来た
「神山さん いつもありがとうございます だいぶ分かってきました」
「ええ よかったです それでお二人が頑張られているので
これを収めてください 私の気持ちです」
神山は二人に現金80万円入っている封筒を渡した
多田と東条は丁寧に受け取ると
「これからも 頑張って修行をします」
洋子がタイミングよく
「これは私からの気持ちです 受け取ってくださいね」
洋子はギフトカード100万円分入った封筒を二人に渡した
多田と東条は洋子に対しても深くお辞儀をして
「御殿場でお役に立てるよう 頑張ります ありがとうございます」
神山は精算を済ませるとタクシーを拾い次長室に向かった

「良かったわね 美味しいステーキを食べられて」
「うん だいぶ勉強しているんでしょうね 最高の味でしたね」
「ええ 希望はもう少し柔らかい方がいいけど ふふふ」
「やっぱり 僕もそう思ったんだ でも許容範囲内だったかな」
タクシーが次長室の入っているビルに着き 二人は次長室に戻った
神山は明日の鈴や食品の書類を纏めたりしていると
Gプロの佐藤が次長室に来た
「なにかありましたか」
「山ちゃん 凄い事になりました 内緒ですよ」
「ええ」
神山は訳が分からないのできょとんとしていると 佐藤が
「山ちゃん 副社長です」
「えっ 副社長 ほんとですか」
「ええ 先ほど内藤から連絡がありました 内緒ですよ」
「ええ しかし 副社長って言っても うーん、、、」
「それで 内藤からお祝儀です まあ1日は大変ですよ」
「はあ ありがとうございます 洋子はどうなんですか」
「ええ 田所さんも理事です」
「えっ 理事、、、洋子 理事だって 凄いな」
「わぁー ありがとうございます」
「田所さん これは内藤からのご祝儀です 納めてくださいね」
「はーい 嬉しいわね 神山副社長」
「はあ でも実感が沸かないですね」
「内藤は今日のニーナ・ニーナの件も高く評価していますよ
普通の人間ならそこまで出来ないと はっきりと申してました」
「ああ その件ですね でも当たり前のことですよ」
「では 明日の鈴や食品もお願いします
そうそうニーナ・ニーナの件ですが すでに動き始めました
ある程度デザインが出来ましたら お願いします」
「ええ 業種は違っても基本は同じですから大丈夫と見ています
ゼロからのスタートではありませんから いいものを出してください」
神山は包みを開けると1000万円入っていた
「わぁー 私500万円も入っているわ」
「うん 大事に使ってくださいね」

神山が仕事に集中していると内藤から電話があった
「山ちゃん 申し訳ありませんが2億用意出来ますか」






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