神山もサラダ缶詰にだんだんとはまり込んでいった
「ねえ お昼はどこに行こうかしら 雨が強いもの」
「店のうなぎにするか」
「ええ そうね ではいきましょう」
神山たちは店のうなぎ屋へいくと 仲居が奥の座敷に案内した
「えーっと 蒲焼のおつまみと 湯葉のおつまみ 生ビールかな」
神山は注文すると 仲居は襖を閉め出て行った
暫くすると生ビールとなま湯葉などおつまみが運ばれた
「洋子 今回祐子は外したんだが どうしようか」
「えっ 今までそんな事 私に相談した事がないのに どうしたの」
「うん 単純だよ どうしようかなって」
「私は何も言えないわ 貴方が決めてください」
「そうだよな なんか調子が可笑しいな なんだろう、、、」
「ふふふ 毎晩祐子さんに降参しているんでしょ」
「まさか そんな事はないよ でも降参する回数が増えた事は事実だね」
「まぁ 大変」
「うん 初心貫徹 今回は外します」
神山がそういうと蒲焼が運ばれてきた
二人は美味しく食べ終わると神山はギフトカードで精算し
次長室に戻ると 神山はいつものように昼寝をした
神山は30分寝ると頭がスッキリした
「洋子 銀行に行ってきます」
神山は銀行の窓口でスイス銀行入金手続きをした
「神山さま 60億で間違いございませんか」
「うん 口座を間違えないよう お願いしますね」
窓口嬢は神山に言われた口座番号を丁寧に入力した
スイス銀行は日本の銀行と違い 残高がペーパーで分からないように
なっていて 電話で確認す方法が取られていた
神山は直ぐに電話すると 口座番号と暗証番号を聞かれ 答えると
残高の案内だけ教えてくれた
神山は入金した金額があっていたので 窓口嬢にお礼を言った
次長室に戻ると何も無かったので
「ありがとう 少しGプロに行ってくる」
神山がGプロの部屋に行くと 高橋が田中や内野のデザインを見ていた
「考ちゃん どう 進み具合は」
「ええ 大丈夫ですよ 昨夜も11時までやりましたし今夜も同じです」
「うん でないと 予算は取れました出来ませんでは 恥ずかしいからね」
「そうですね それで県庁にはいつ持っていくんですか」
「うん 出来上がって クライアントに見せてからだから
大体 1週間ぐらいでしょう 大丈夫でしょ」
「ええ 基本プランは変わらないし 山ちゃんのデザインが生きるから
修正でいけるから 来週の月曜日には山ちゃんに見せられるよ」
「うん それで手直し2日として やはり1週間だね」
「そうですね 頑張りますよ」
神山は時計を見ると3時を少し回ったので 部屋を出て次長室に戻った
「ねえ 昨日頂いたニーナ・ニーナの包みは確認されましたか」
神山は気がつき 次長席の上に出すと モーガンが2千万円で
筒井が1千万円包んで来てくれた
「すっかり忘れていたよ でも銀行が閉まったから 引き出しに仕舞うよ」
「もう 大切な事じゃないですか 私 頂くわよ 本当に ふふふ」
「おいおい 勘弁してくれ」
「でもいいわね NNの紳士服なんて 絶対に素敵よ 早く見たいわ」
「でも 基本デザインは この格好だよ あとは素材だね」
「ええ 素敵よ 私が男だったら 毎日着ているわ」
「そうか まあ デザイナーに任せるよ
そうだ NNで専属秘書の辞令を貰わなかったな どうしようか、、、」
「大丈夫ですよ もう一杯頂いていますから」
「うーん ちょっと待って」
神山は筒井に電話をして 洋子の専属秘書の件を伝えると
快く引き受けてくれ NN東京支店の辞令を発令すると話した
「それでしたら 私はそちらに伺えませんので 本人に渡してください」
「うん それから昨日の辞令も一緒に渡しておきます」
「ところで役職は」
「うーん 部長秘書でどうだろう」
「筒井さん 私はアドバイザーですが、、、」
「うん山ちゃんは 副社長と並ぶ権限を持っているよ 上は支店長だが
私より権限はあると モーガンから言われ そのようになっています」
「へぇー 凄いですね」
「うん 私を抜いたんだよ ははは 困った人だ 山ちゃん」
「ははは そんなに困らないでくださいよ では何時がよろしいですか」
「うん 今からでもいいよ 準備は直ぐに出来ます」
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