「ええ しかし最低でも1時間は頂きたいです」
「大丈夫です それで場所は赤坂スカイホテルの3階
ティーラウンジ16時です
詳細は少し前に又 電話をします」
「はい では」
神山は洋子に緊急の仕事が入ったので 出かける旨伝えた
「お帰りは」
「うん 分からないので 帰宅していいよ」
「はい 分かりました」
神山は急いで帰り支度をし次長室を出ると 真紅のポルシェで
赤坂のスタジオに戻った
門扉が開かないので祐子に電話をすると 大掃除の為閉めていたといい
直ぐに門扉が開かれた
「お帰りなさい」
「うん ちょっと緊急なので 帰ってきた」
神山はそう言うと 大掃除をしている中を主賓室に行った
アルミのアタッシュケースを持ち出すと 真紅のポルシェで
近くの銀行に行き 大口の引き出しを行った
丁寧に3つに別けると車に乗せ 指示されたホテルの3階で待った
16時5分前に内藤から電話があり
「ティーラウンジの窓際に移ってください 鈴木という人が行きます」
「はい 分かりました」
神山は席を窓際に移ると16時丁度に体格のいい男が現れ
「神山さんですか」
「はい 神山ですが 鈴木さんですか」
「はい鈴木と申します」
お互いが確認をすると余計な話はなく鈴木が2億円の簡単な借用書と
特殊法人4箇所の今日付け辞令と業務内容が記載された書類を神山に
手渡した
神山も3つのジュラルミンケースを渡すと他に2人の男が現れて
手際よく自分達のジュラルミンケースに入れ替えた
「神山さん 確かに ありがとうございます
それで この特殊法人には本日18時までに電話連絡をしてください
お願いします あと何か」
「私の定年は何歳ですか」
「ははは それは各法人で聞いてください 私は分りません」
「あと 返済が9月30日ですが場所はここですか」
「ええ ここです 宜しいですか」
神山は頷くと3人はジュラルミンケースを持っていった
手押しカーゴと空になったジュラルミンケースを赤いポルシェに積むと
家に戻ったが 主賓室は掃除中なので 事務所に入った
神山は4ヶ所の辞令と連絡先をテーブルに置いて鈴木から言われた
各協会に電話をした
「はい こちらは日本繊維開発研究所 東日本統括東京事務所ですが」
「神山と申しますが」
「はい お待ちしておりました 神山理事
早速ですがお給料の振込先の口座を教えて頂けませんでしょうか」
神山は銀行の口座を伝えると先方が復唱し確認した
「神山理事 本日付けで処理を致しますので今月25日に
今月分のお給料を振り込ませて頂き
本日は就任ボーナスをお振込みいたします」
神山は毎月の給与と入金日 ボーナスの額と入金日を聞いた
「はい神山理事は月給200万円と手当て100万円非課税扱いで
ございます 合計金額が毎月25日に指定口座に振込みさせて頂きます
土日の場合は前営業日入金致します
賞与は7月10日 12月10日 年二回で各6か月分です」
「あと 私の定年はいつですか」
「基本的には65歳ですがその前にお辞めになられましても
退職金は支払われますよ」
「金額は」
「ええ 2年未満在籍者はお給料と手当ての合計金額の1年分です
ですから1週間でも1年分は頂けますよ
あと2年以上5年未満が2年分 5年以上は3年分です」
「分りました ありがとうございます」
神山は業務内容の書類にメモをした
神山は次の協会に電話をした
「はい こちらは日本繊維開発研究所 西日本統括東京事務所ですが」
「神山と申しますが」
「はい お待ちしておりました 神山理事
早速ですがお給料の振込先の口座を教えて頂けませんでしょうか」
神山は銀行の口座を伝えると先方が復唱し確認した
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