洋子と桃子は最初嫌がったが穿いてみて姿見を見たりすると
「うん まあいいか」
そう言い全員お揃いの格好になった
トランクスやTシャツは洗濯したばかりで桃子は
「洗濯のあと こうやって匂いをかぐと気持ちがいいですよね」
「そうそう 洗濯したなって そんな感じがするわね」
「あの~ いいですか そろそろ来ますよ神山さん いきましょうよ」
洋子と桃子は祐子の言う事にしたがって下に行くと神山が
「おいおい そろそろ呼びにいこうと思っていたんだよ」
洋子が
「ごめんなさい 遅くなったわ さあ祐子さん教えて」
3人は食材をキッチンで調理するとトレーにのせて順番に
ガーデンテーブルに運んだ
神山も昨日のように大きなバケツにアイスを入れてビールとワインを
いれてガーデンに持っていった
祐子がコップと箸を持ってきて神山に
「これで準備OKです」
「ありがとう ではビールで乾杯をしよう」
洋子がビールをみんなのコップに注ぐと神山は
「今夜は ここにいる安田桃子さんのお誕生日パーティーです
桃子ちゃん お誕生日おめでとうございます」
みんなからおめでとうを言われると桃子が
「ありがとうございます でも本当は先月の30日だったんです
でも都合で出来なくなって神山さんの好意で
今日してもらうことになったんです これ神山さんから頂きました」
桃子はニコニコして腕のロレックスをみんなに見せた
「あら わぁ~偶然よ桃子さん 私と色違いね」
桃子は祐子のロレックスをみて
「わぁ~ ほんと色違いね ふふふ 神山さんありがとうございます」
神山は頷いて野菜や魚介類を焼き始めた
「さあ 洋子 お皿を下さい 焼けたよ ほら」
神山はどんどん焼いてお皿に乗せた
「ねえ あなたも食べて こんど私が見ますよ」
「そうか では洋子頼んだよ」
神山はビールを呑むとワインをみんなのグラスに注ぎ呑んだ
「あら このワイン 美味しいわね」
「ええ 美味しいですよ 私 初めて」
神山と祐子が顔を合わせてにやにやしているのを洋子が
「もう 何処で買ったの 今度私の家にも送って ねえ」
「わかった 今度行ったら買ってくるよ 1本2000円で承りますよ」
「まあ でもお願いね うちの母もこれだったらいけるわ」
神山が洋子と交代して伊勢えびをバターで焼き始めアルミホイルをかぶせた
暫くするといい香りが漂ってきて神山がアルミホイルをとると
美味しそうに焼けていて塩とこしょうをふりかけ裏返しにして焼いた
「しかし 4人で食べ盛りが3人もいると大変だ これでは間に合わないね」
洋子が
「済みませんが 食べ盛り3人に私は入っているの」
「当然だよ さっきからパクパク 良く箸が動いているよ」
「まあ でも食べられる時に食べないと後で後悔するもん いいの」
「そうですよ 早いもの勝ですよ 洋子先輩」
その言葉を聞いた祐子が
「そうすると洋子さんて青学ですか」
「ええ そうよ 昨日の浜野由貴ちゃんや桃子ちゃんは私の後輩
それで英語クラブの後輩でもあるのよ」
桃子が洋子に
「あの洋子先輩 この祐子さんに勝てなかったんですよ 例のコンテスト」
「へぇ~ そうなの 青学を抑えるとは凄い実力よ」
「由貴先輩も負けて私も負けて 祐子さんに勉強の方法を教えて貰ったんです」
祐子が
「あの頃は 楽しかったわね でも私も一生懸命勉強したわ」
3人が話していると神山は一人で焼き物をしていた
鍋奉行ではなく鉄板奉行をしていた
「はいはい 伊勢えびが焼けたよ 早く食べてね」
洋子が
「済みません こんど私が焼きます 食べてくださいね」
「うん ありがとう では食べようかな」
鍋や鉄板をするとどうしても一人犠牲者が出る
洋子は以前の事を反省し神山を支えるよう心構えを切り替えた
今夜も以前の洋子なら話しに夢中になりこのパーティーを壊す
ことになりかねなかったが早く気がつきよかったと思った
洋子が焼いていると今度は祐子が参加をして神山と桃子が話をした
「ねえ洋子 そろそろ牛肉かな」
「ええ でももう少しお野菜が残っていますよ」
.