近くにある由貴の部屋に着いたのはそれから直ぐだったが神山は
途中でタバコを吹かしてこれから会う二人にどう説明するか考えた
しかしいい考えが浮かばず正直に話そうと思い部屋に行った
「わぁ~ 神山さん 久しぶりですね」
由貴は神山に抱きつきキスをした
「おいおい どうしたの そんなに」
「だって 久しぶりでしょ ふふふ」
「そうだね もう10日も経つか それで桃子ちゃんはどうしたの」
「ええ お母様の容態は良くなったの 出勤しているわよ残念ね この間は」
「うん でも母親を優先するのが当たり前だよ
では新しいお家に招待しますよ」
「ねえ そこって広いの」
「まあ 来てからのお楽しみだよ」
神山は祐子に電話をして30分くらいで着く事と
お友達を連れて行くことを告げた
神山は赤いポルシェに乗ると由貴に赤坂のスタジオのメイドの事を
掻い摘んで話をすると
「わぁ~ 楽しいわね いいわよ私は全然気にしていないから」
神山は赤坂のスタジオ傍にあるホテルの食品売場で今夜の食材を買い
外壁の門扉で車を止めると
「わぁ~ 凄いわ こんなに大きいお家なの へぇ~」
門扉が開くと赤いポルシェを玄関に止め由貴をおろし
食材やバーベキューセットをおろすと 車をガレージに入れた
スタジオの戸が開くと由貴と祐子は最初はビックリして
声が出なかったが暫くすると
「靑山さんでしょ」
「そうよ浜野さんでしょ お久しぶり 元気だった」
「ええ 元気よ」
「なんだ 二人とも知っていたの」
「ええ 浜野さんとは大学時代に英語のコンテストで知り合って
それでよく話をしましたよ」
「そうか じゃあ祐子も由貴も英語が縁で友達になったんだ」
「ええ しかし久しぶりね」
「でも祐子さん お仕事は最初からここでは無いでしょ」
「ええ そうよ 最初の会社辞めてぶらぶらしていたの
そうしたら ここのお給料がいいから応募して神山さんのメイドよ」
「まあまあ 積もる話はあるでしょうが どうぞ中でね」
「神山さん 由貴さんのお部屋は、、、」
「うん ゲストの部屋に案内してください」
「はい 分りました」
3人は2階に上がり由貴に部屋を案内すると祐子は神山に
「ねえ 由貴さんと出来ているの」
「うん 出来ている」
「わぁ~ 凄いわ」
「うん 仲良く食べようよね」
「は~い 分りました じゃあ私の普段着を貸そうかしら」
「うん そうしてくれる でも持って来ているかも知れないよ
今夜 泊まりだよって言ってあるから」
「えっ お泊りですか まあ神山さん凄い事考えたのね」
「まあ そう言わずに 苛めないで下さいよ
彼女に聞いてくれるかな 僕は下で準備するから」
神山は部屋着に着替えると下に行ってガーデンにバーベキューセットを
組み立てたりテーブルや椅子を拭いたりした
なかなか下りて来ない二人に神山はどうしたのか気になり始めた時に
「神山さ~ん どう 似合うでしょ」
二人は神山のトランクスにTシャツとラフな格好で現れた
神山に近づくと左右のほほにキスをして
「由貴さんがこれを穿いてみたいって言うから私も穿いちゃった」
「二人とも良く似合っているよ 大丈夫だよ
さあ 飲みものや食材を持って来てくださいね お姫様」
二人は元気良くキッチンに入りトレーにお皿や箸など運んできた
神山もビールやワインを大きなバケツにアイスを入れて運んだ
「さあ 準備は全てOKかな 祐子」
「あとはお野菜を切って持ってきます 少し待っていてください」
祐子と由貴はニコニコしながら一緒にキッチンにはいり調理をした
暫くすると二人が戻ってきたので神山は火をつけて魚介類を焼いた
祐子はビールをみんなのグラスに注ぐと
「神山さん ビールを呑みましょうよ」
神山はコップを持って
「では 初めてのお客様に乾杯」
神山達は乾杯をすると祐子や由貴も鉄板の調理をしてくれた
キャ~キャ~と煩くしかし楽しそうに焼いてくれた
神山はガーデンベンチに座りビールを飲む事にして二人を見ていた
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