2013年11月17日日曜日

Vol.1226 百日紅 -8-69



「はーい 終わりました お待たせしました ふふふ」
「久保さん あとは小さなバッグですね」
「ええ こちらが見本です」
神山は口金にプチダイヤがはめ込まれたバッグを手にすると
「いいじゃないですか 素敵だ ねえ洋子」
「ええ 美しくて素敵です エナメルでしょ でもこのダイヤが素敵」
「それで神山さん このダイヤだけで800万円するんですよ、、、」
「えっ ダイヤだけで800万円ですか そうだろうな うん」
「バッグの方は60万円で合計860万円になります、、、」
「分かりました 8600万円を近いうちに上原に入金します」
「わぁー ありがとうございます よかった 怒られるかと思って
でもね 日本だとダイヤだけで1000万円は軽く越えるんですよ
それでニューヨークで買い付けをして大変だったみたいです」
「そうか そんな苦労があるんだ ありがとう」
「後はシューズですが これはどうしますか」
「って言うと?」
「ええ 既成の型を利用して バッグと同じようにエナメルにしますか
あとは 既成から選んでいただく方法がございます」
「うーん バッグと同じにしてください その方がおしゃれだし ねぇー」
「はい 分かりました」
久保は制作費が細かく書かれたマニュアルを見て
「1足20万円になります」
「了解です そうすると先ほどのと合算で8800万円でいいですか?」
「ええ それでお願いします あのぉーダイヤはどうされますか」
「うーん シューズにはいらないでしょ ねぇ洋子 どう?」
「うーんそうね 丈が短いドレスならありだと思うけれど 今回は
丈が長いし 私も要らないと思うわ」
「ちなみに 幾らですか」
「ええ 大体ですが70万円から120万円です」
「由紀枝 どう思う」
「うん いらないと思うよ だってバッグがこれだけ美しいでしょ」
「わかったありがとう って事でシューズにダイヤは無しでお願いします」
久保は頷き バッグを化粧箱にしまった
「久保さん8800万円 ここでお支払いしますよ」
「はい ありがとうございます 領収書は後日で宜しいでしょうか」
「ええ 簡単な受領書にサインをお願いします」
神山は引き出しからギフトカード8800万円分をだし久保に渡すと
店内のカウンターで数えてきた
「では 神山さん ドレスなどお渡しできるようになりましたら
ご連絡をさせて頂きます ありがとうございます」
「こちらこそ ありがとう」
NNの三人は丁寧にお辞儀をして次長室をあとにした
「じゃ 神山さん私たちも戻ります ありがとう」
「そうしたら東京駅まで送るよ」
「ほんと ありがとう よかったわね亜矢子さん」

神山は亜矢子と由紀枝を東京駅まで車で送り 新幹線のホームで亜矢子が
「お誕生日会 上手くいきそうよ」
「ありがとう 由紀枝もありがとう」
「でもね 進行係は神山さんだから お願いね こちらはそれ以上だと
本格的な司会者を頼むようになるの 無駄だからさ」
「そうだね 頑張るよ」
「ねえ 人数はもう決定でいいのね」
「うん えーっと36名か お願いします」
こだまが発車するベルが鳴り出し 由紀枝がキスをすると ニコニコし
「じゃ 気を付けてきてね ばいばーい」
神山も亜矢子と由紀枝に手を振り分かれた

次長室に戻ると洋子に
「今夜はバーベキューでもしようか」
「わぁー 嬉しいわ ありがとうございます」
「そうしたらさ お友達で呼べるだけ呼んでいいよ」
「はーい 了解です」
洋子は早速 NNの由貴に電話をすると桃子と参加すると言ってきた
繊維協会の泰子に電話をすると 自身は参加するが真由美と香織については
返事をするといわれ
暫くすると泰子から電話があり 3人で参加すると伝えてきた
「あなた 由貴さん桃子ちゃん 泰子さんに真由美さんと香織さん
在京メンバーは全員参加でーす」
「じゃ 祐子に連絡してくれるかな 材料はこちらで買おう」
「はーい 連絡しておきます」
二人は地下食料品売場で材料を買い求めると 随分な量になり洋子が
「しかし 女性が8人でこんなに食べるかしら」
「ははは よく言うよ メロンやフルーツが重たいんでしょ もう」
「ふふふ ばれたかぁー ねえ 昨夜はどうしたの」
「うん カトリアーナが久しぶりと言うのでしゃぶしゃぶだった
ほんと良く食べたよ ははは」
「へぇー でも今夜も楽しいわね」
二人は次長室に戻ると神山は