2013年11月16日土曜日

Vol.1225 百日紅 -8-69



テツも喉が渇いたって言うものだから ははは」
「はーい それで亜矢子さん達ですが 少し早くなるそうなの
それでNNの久保さんに連絡をしておきました それから
カトリアーナにも伝えておきました」
「ありがとう 何時頃になるって」
「ええ 4時少ししたらこちらに来ると話していました」
「わかった ありがとう」
次長席で仕事に集中していると直ぐに時間が経ち 16時なった
尋ねてきたのはNNの久保達だった
神山はまだ時間があるので 杉田と屋敷を部屋に呼んだ
「久保さん この若いの二人に K-MOdel はどうでしょうか」
久保はデザイナーと話しをして
「Y体でいけると思いますよ ただ神山さんが着ているシルエットとは
多少違ってきます」
「分かりました って事でY体だってさ よかったなもやし体じゃなくて」
久保がどのように伝えたか聞いていなかったが フランス人デザイナーは
大笑いして涙を流していた
「先輩 また笑われました もう」
「ははは 国際人になったんだ ねぇー久保さん」
「ええ パリに行かれても大丈夫よ ふふふ Y体で通りますから」
「そうしたらどうだろう 作ってもらえるかな」
「うん 現状から申し上げますと 無理です まずは神山さんのモデルを
全部完成してから Y体A体と進めます なので商品が出来ましたら
お持ちするようにします それまで我慢してください 済みません」
「はい 分かりました って事で翔 テツ 商品になってからだ」
「はーい 分かりました では失礼します」
「うん ありがとう」
二人が出て行くと久保は神山に
「本音は出来ない事は無いんですよ ただシャツやジーンズといった
関連するものがあるので 中途半端になるんです なので12月には
冬物をお渡しできると思います」
「そうだね 12月から冬物を着て4月までの日記をつければ
凄いデーターが出来ますね」
「ええ お願いします ふふふ 付けていますか 日記」
「うん 大丈夫だよ ちゃんとつけているよ 家においてある」
「ありがとうございます 本当はあの方達にも着て頂きたいのですが
パリではそこまで余裕が無くて ごめんなさい」
「ははは 大丈夫ですよ」

「わぁー 漸く着きました」
カトリアーナに由紀枝 亜矢子が尋ねて来た
「やあ いらっしゃい さあ座って 洋子ビールをお願い」
9月23日に着るドレスの試着で来て貰った
久保は早速化粧箱の名前を確認しながら 3人に渡した
箱を開けると 綺麗で上品な光沢が目に入り由紀枝は
「わぁー 素敵 このままグラミー賞に行っても大丈夫ね ふふふ」
「そうだよ そのつもりで注文しているからね」
「では神山さん 退室してください」
久保の指示で部屋をでると タバコを吸いたくなり 催事課の部屋に入り
杉田の机でタバコを吸った
奥村課長が神山に
「どうしたの山ちゃん ここでタバコを吸って」
神山は簡単に説明すると
「そうそう その件だけど 人選はどうするの」
「えっ それは本人達の意見が第一優先でしょ それからでいいでしょ」
「まあ そうだけど ほらもうあと1ヶ月少しだからさ 心配して」
「じゃ 僕の方から 進捗状況を聞いてみますよ」
「うん お願いします でも凄いね ドレスの特注なんて」
「ほら 女性は幾つになっても美しくいたいわけですよ そこですね」
「はぁー で幾ら位掛かるの 特注って」
「えーっと 確か420万円でした」
「えっ 420万円のドレス、、、はぁー、、、」
奥村は俯き自分の課長席に戻った 神山もタバコを消し部屋をでた

「大丈夫ですよ 神山さん」
「おぉー 素敵だ3人とも美しいよ へぇー 見違えるね」
「ふふふ ありがとう 静岡から来て良かったわ」
由紀枝は回りを気にしないで 神山にキスをした
「もう由紀枝さん 私は我慢しているのにずるいわ ふふふ」
「まあまあ どうですか久保さん」
「ええ 手直しする所はございませんでした でもみなさん 凄く素敵な
プロポーションの方ですね 驚きました」
「ありがとう って僕が言うのも変だな ははは では出ますね」
神山は再び部屋を出ると 今度は次長室の前で着替えを待っていた