祐子は組合せを見ながら
「この組合せは神山さんが考えたんですか」
「うん どうして」
「ええ 凄く良く考えてあると思ったの」
「ははは 別に考えなかったよ 鉛筆ころがしさ」
「まあ」
実際は神山が悩み考えた組合せだった
男性群が優勝出来ないよう何日も考えた結果だった
話していると御殿場ICに着き まだ早かったので御殿場の百貨店に寄った
ゴルフ売場に行くと神山は由紀枝に電話をして
「やあ 早く着いたから百貨店にきている」
「わぁ~はやい~」
「それで ゴルフの手袋とかソックスはどうしたの」
「ええ 昨日買いましたよ 大丈夫よ」
「分りました では買い物が終ったら向いますよ」
「ええ 6時丁度に出られるわ お願いしますね」
携帯電話を切ると祐子に
「忘れ物はない?」
「ええ 大丈夫よ 明日はTシャツとスパッツでいいし ソックスだけ
余分に買おうかな」
神山は自分のソックスとゴルフグローブや由紀枝と祐子のソックスも買い
ギフトカードで清算した
丁度18時を廻ったので神山は蒼いBMWで由紀枝のマンションに向った
駐車場に着くと由紀枝のマーチも丁度駐車場に入ってきた
「わぁ~お帰りなさい いらっしゃい祐子さん」
「やあ 連れてきたよ さあ部屋で少し休んでから食べにいこうよ」
「は~い 分りました 祐子さん どう練習した」
「ええ 気持ちよく振れたわよ」
「ふふふ 実は私も昨夜練習したのよ 楽に振れていいクラブね」
「おいおい 由紀枝も練習したの 参ったな」
「ねえねえ聞いて あのととかるちょ アルタの内藤様からFAXがきたの
それが支配人のところじゃ無くてフロントに着たから大変よ
一つは私がゴルフをする事でしょ もう一つは神山さんの人気が
非常に高くて みんな神山さんを絡ませて買っていたわよ」
「えっ それはねえ 不味いよ」
話していると由紀枝の部屋に着き由紀枝は神山にキスをした
由紀枝は変に祐子に気を使うより自然体が一番いいと思う行動をした
「まあ 由紀枝さん 大胆ね」
「ふふふ ごめんなさい でも自然が一番よ いいわよ祐子さん 自然に」
「まあまあ 火花を散らさないように」
「ううん 自然に行動した方がいいのよ 変に気を使うと祐子さんも
変に気を使うわ そうすると余計に可笑しくなるのよ ねえ祐子さん」
「ええ そうね 特に同い年だと ありがとうございます由紀枝さん
私も変な気を使わないわ ふふふ」
「ええ ゴルフも頑張りましょうね」
「じゃあ ビールを呑ませてよ 今日は祐子が隣りにいたから
張り切って運転したんだ のどが渇いたぞ~」
「まあ よく言うわね 自分で取ってくださいね ねえ祐子さん」
「そうよ 私をえさに失礼よ もう」
二人は笑いながら自分達の缶ビールを取り出して二人で乾杯した
「おいおい おいてきぼりかよ もう」
神山は冷蔵庫から缶ビールを出して二人の間に入って乾杯した
3人は笑いながらゴルフの話をした
一息つくと神山が
「じゃあ いこうか」
由紀枝と祐子は良く笑い話していた
マーチに乗ると神山が運転をして御殿場駅前寿司に向うと
二人の話は止まらないで神山も微笑ましく聞いていた
駅前寿司に入ると威勢のいい大将がいつものように迎えてくれて
女将もニコニコして神山に挨拶をした
「今日は いいの?」
「ええ 今夜はここでゆっくり食べますよ」
女将はいつもの調子で鮮魚のおつまみと生ビールを持ってきて神山に
「ふふふ 神山さん あれからねうちのが頑張ってくれているのよ」
「良かったじゃない 夫婦円満で ねえ大将」
大将はテレ笑いしながら
「中トロ刺身 サービス3人前大盛りで頼むよ」
「へ~い 大トロ刺身 サービス5人前大盛り~」
大将が息子に何か言おうとしたが女将が
「そうだよ 頼んだよ~」
大将が女将に小さい声で
「おい いいのかよ そんなにサービスして」
「なに言っているの まだ小さいね ほんと いいでしょ」
「分りました」
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