2011年2月21日月曜日

Vol.226 青葉 -4-18


早く終ったのでこちらにはすぐに来るそうです」
「ほんと そしたら 早く出て現場で待っていようよ」
「まだ食事をしていないので ここに来ますから大丈夫ですよ」
「えっ ここに来るの じゃあ ゆっくり出来るね」
「ええ 慌てないで良かったです」
「留守番の梅崎クンは?」
「彼は早めしをしてきています 大丈夫ですよ」
「そうか 遅くなると おなか減るしな 若いし」
高橋は梅崎の上司 田中に電話した
内容は先ほど女将さんの新宿の件だった
メモを読み上げ 女将から聞いた事を伝えた 電話を切ると
「すみませんでした」
「いや 気にしていませんよ」
「うちも 山ちゃんが居てくれたら助かるんですが
人が居ないので」
「大変だよね 増やすって言ったって簡単なことじゃないしね」
「そうなんですよ ある程度できないと話しにならないし
もっと大変なのは 御殿場アウトレットがあるでしょ」
「そうだね あそこは大きいもんね 3,4人必要だよね
或いは 1課ごと必要かもね」
「そう ニーナ・ニーナだけなら僕だけで いや山ちゃんとで
出来るけど アレックスグループはちょっと大変ですよ
それに デザインが気に入ったらしく店舗が少し増えたんですよ」
「へぇ 凄いね ますます繁盛だ」
「ほんと 会社の繁栄は喜ばしいんですが、、正直困っています」
現在ニーナ・ニーナでも御殿場アウトレットの話は
進んでいない様子でアルタも設計が出来ない状況で困っていた
話し込んでいると 女将が田代達を案内してきた

「すみません お待たせしました」
「やあ そんなこと無いですよ 早くなって助かります」
先ほど挨拶居た二人が
「神山部長 失礼します」
と 改まって言っているので 高橋達3人は笑った
田代は運転があるので呑めないが 
小塚はまるっきり呑めなかった
木村はいける口だが 田代が呑まないので我慢した
若者2人は運ばれた定食を
味わうではなく腹につめこむ感じだった
田代が一息ついたところで高橋が会議の事を聞いた
「ええ 人員配置ですよ 高橋さんも知っているとおり
4月24、25、26日は横浜が在るでしょ そしてここの現場の
積み込みと降ろしが別れるでしょ そこなんですよ」
通常 積み込みにしろ降ろしにしろ 運転手が全て取り仕切るが
今回は全然知らない運送会社を使うので
その分人を余計に考えなくてはいけなくなった
小田原工場は良いとしても 
上原の現場ではそうも行かないだろうと 人員配置が出てきた
「そうだよね 田代さんのところで調整しているもんな
だけど今回は調整が利かないんだよね 御殿場は?」
「うん 26日の夜決定 だから余計人が居ないんですよ 困った」
「そうすると 御殿場は誰が行くの?」
「ええ 今は私ですが 横浜が居なくて、、、」
「車は?」
「ええ横浜で手配していますよ OKです」
「そうしたら 内野君を御殿場にして 田代さんが横浜はどう?」
「その案も出たんですが 車が無いんです それに彼一人では
作業出来ないでしょ」
「そうか どうにも動けないか、、、」
それを聞いていた神山は
「御殿場に行く車はバンでいいの?」
「ええ 先日使ったバンですね 大きさは」
「ちょっと待って」
神山は携帯を出してみやま運送へ電話した
「うん そう26日と27日で返しは28日の火曜日
うん 勿論 OK」
神山は高橋に OKサインをだした
「上手く行ったよ バンを26日朝から借りられる」
「えっ~ また~ ほんと」
高橋はてばなしで喜んだ 田代も暗かった表情が明るくなった
「でも 大丈夫ですか? どこですかその運送会社さんは」
「うん うちに入っている運送会社だから 大丈夫だよ
ほらお中元とか 外商がお客様に商品を届ける時に使うバンだよ」
「なるほど さすが山ちゃん また借りが出来たね」





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