2011年2月19日土曜日

Vol.224 青葉 -4-18


高橋は送られたものを開梱し一つ一つ丁寧にチェックした
天井埋め込み式の照明でホリゾントになっていて直接照明管が
見えない様 工夫をされている物だった
横浜の田代のところで検査はされているだろうが 現場の検査も
怠らないようしっかりと検査をしていた
「大丈夫ですね 神山さん OKですよ」
「うん いい感じだね 楽しみですよ
この照明はニーナ・ニーナでは初めてでしょ 
だから余計期待するよね」
「そうですね 夜は綺麗ですよ やわらかい光線で」
神山は仕事の邪魔にならないよう 現場の隅々を見て歩いたが
それも何回もしているので 外でタバコを吸っていると
「ファー 素敵なお店ね」
「そうね だけどまだ商品が入っていないから分らないけど」
「だけど こんな感じのお店って 無いわよ ここらでは」
これから出勤するのか 落ち着いた感じの女性の声だった
(そうか 商品が入っていないと 正直な感想はないな)
しかし神山は『こんな感じの お店ってここらでは無いわ』に
自信を持った 勿論アルタの設計だが 
神山も手を加えているからだった
天井塗装も順調に進み 器具類も収まって高橋も暇になり
「山ちゃん いい天気だね 今度ゴルフでもいこうよ」
「そうだね 御殿場だと社長に怒られるかな、、、」
「そんな事無いだろ そうだ 御殿場の工事が終ったら行こうか?」
「そうだね 取り付けに行ってそのままゴルフだ そうしよう」
「そうしよう だけど取り付けって 確か26日日曜日の夜だよ
ここのオープンでしょ 26日って」
「うん 26日の11時って聞いた」
「そうすると 関係者一同 夜まで拘束かな」
「う~ん 可能性はあるね しかし早いね 10日で制作なんて」
「うちとしては 単発は早いよ それに椿さんだし、、、」
「そうだね 内野君も張り切っているしね」
「だけど 田代が言っていた会議はその事だけかな?」
「と言うと」
「だって サイン工事だけだったら 電話で済むでしょ
だから 何か別な事で呼ばれたんじゃないかな」
「サインのデザインは決定して 概算見積りも出したんでしょ」
「ええ 内野君が打ち合わせをしていますが、、、」
「ねぇ 日曜日にさ サインを取り付けで 応援ですって言って」
「うん 内野君も出きるし 田代さんも出きるし 4人揃ったのに」
「まあ 次の機会にしましょうか 一応26日は頭入れておいて」
二人が話していると塗装屋が高橋を呼び 指示を聞いていた

神山は今後のスケジュールを確認していた時携帯が鳴った
「はい 神山ですが」
「お疲れ様です 翔です」
「うん ホテルは上手に行った?」
「ええ ありがとうございます 大成功で喜んでいます」
「それは良かった」
「ええ ブティックの部長さんが来られてこれからコレで
行くよって言って頂き 今からお茶して部屋に戻ります」
「喜んでもらって良かったけど オープン棚のほうが高いよな」
「ええ しかし戻入をちょこっとでも頂ければOKでしょ」
「うん だけど部長さんに直接言うなよ こじれるからな」
「はい 濁す言うか 責任者に聞いてください ですね」
「うん そうしよう」
「はい 了解です 由香里姫に電話しますがなにかありますか?」
「今のところ順調 そうだ携帯に電話くれるよう言ってくれ」
「はい 了解です」
神山はホテルの陳列方法ことは心配していなかったが
ブティックの部長が陳列方法を変えてくれというとなると困る
出店しているのは銀座店のブティックだが会場予算は
上野店管轄なので銀座店は口を挟めなかった
携帯がなったので出てみると由香里からだった
「どうかされましたか?」
「うん26日の日曜日だけど ニーナ・ニーナのオープンでしょ 
そこで店長も出席されるわけだよね?」
「ええ 公のスケジュールに入っていますが それが」
「うん 関係者一同 夜まで拘束されるのかなって事」
「う~ん 分らないけど 神山部長は多分無理でしょう
何考えているの 遊ぶ事ばかり考えていて 絶対無理っよ」
「おいおい 何をそんなに怒っているの? 今朝の事?」
「そうよ あの時は母がそばに居たから 許したけど、、、
はい 分りました、、、  今 忙しいから切りますね」





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