2010年7月24日土曜日

Vol.13 出会い -2-2

「おう 予約を入れてくれるか」
「はい 分かりました 4名でいいですか」
「うん 頼んだぞ」
「はい では予約を入れます ありがとうございます」

「筒井ちゃん 次は催事に電話してくれ 俺が出る」
筒井は銀座店催事課の課長直通電話に電話をした
「はい 今呼び出しています」
「おう」
「はい 銀座店催事課です」
「おう 奥ちゃん 倉元だが 今大丈夫?」
「ええ 大丈夫ですよ どうされましたか」
「おう 今夜8時に体を空けて欲しいんだよ」
「えっーと 大丈夫ですよ なにか」
「おう 山ちゃんのことと翔の事で話があるんだ」
「はい 分かりました それから帰りは何時になりますか」
「おう すしを食べたら戻るよ 詳細は戻ってからする」
「はい お願いします」

「おう 筒井ちゃん 両方とも大丈夫だ さて時間が余ったな」
「そうですね でも課長に話さないといけないんでしょ」
「おう そうだな まあいいよ 8時までに話せば」
「ははは そうですね じゃあ場所を変えますか」
「おう 飯食うと呑めないからな」
「本当ですよ でも女将 持って来ないだろうな」
「大丈夫だよ 昼呑んだ時は 持って来てもつまみさ」


「おーい 山ちゃん 倉さん知らないか」
「知らないですよ 翔 知っているか?」
「いいえ 何も聞いていないですよ」
「困ったな 俺に8時に体を空けておけって言っておいて」
神山と杉田は課長の独り言を聞き逃さなかった
「なんですか 課長」
「うん いやなんでもない ごめんごめん」
神山と杉田は何が起きているのか全然検討がつかなかった
「翔 そろそろ店内に行こう もうすぐ7時になる」               
「そうですね」
「奥ちゃん 僕は7階の催事場を確認したら 帰ります
上野の2次会に呼ばれているんで」
「うん 分かった 明日は公休で出勤だな」
「ええ でもお昼ご飯食べたら 帰りますよ」
「うん わかった 山ちゃん呑みすぎるなよ」
「ははは 大丈夫ですよ では」
神山と杉田は一緒に部屋を出ると 入れ替わりに
倉元と筒井が催事課の部屋に入ってきた
「やあ奥ちゃん 遅くなってごめん」
「もう どこまで呑みに行っていたんですか 筒井さんも」
「まあまあ 怒るなよ 8時から四季で呑めるからさ」
「えっ 四季に行くんですか」
「おう その前に相談をしましょう なっ筒井ちゃん」
「課長 すみません 遅くなって あちらの部屋で」

「えっ 山ちゃんを出向社員でニーナ・ニーナですか」
奥寺はまったく予測していなかった事を 聞いたので驚いた
倉元と筒井の話を聞けば聞くほど 納得し
「わかりました 翔の独り立ちで進めましょう」
「うん ありがとう さすが奥ちゃんだ」
「ありごとうございます これでニーナ・ニーナも助かります」
「倉さんがそれだけ 催事課の事を考えてくれるなら 頑張ります」
「おう よかった なあ筒井ちゃん」
倉元と筒井は互いに目の奥でやったなとサインを出した


「じゃあ 翔 後は頼んだぞ 何かあったら携帯にくれ」
「はい 分かりました お疲れ様でした」
「翔 明日は早く出て来いよ」
「大丈夫ですよ それより先輩こそ大丈夫ですか」
「うん 程ほどにしておくよ ははは じゃあ」
神山は店を出ると 有楽町駅まで歩いて電車に乗った
御徒町駅までは10分もあれば充分に着くが 催事場の準備で
少しばかり遅い時間になってしまった

指示された料理屋に行くと 2次会はすでに始まっていて





.