夜遅く何時に終わったか定かではないが 二人とも真剣だった
筒井も神山の若さと情熱を羨ましく思っていた
その筒井が 今 ニーナ・ニーナの副社長とは羨ましかった
いくら出向であろうと この様な美しい女性に囲まれて仕事が
出来るのならば 多少の苦労も吹っ飛ぶのではないかと考えた
親会社と子会社の関係ではないが 神山は銀座店にきてから
年2回開かれる新作展に出向くようにしている
上野店の時は客層が高い為 取扱商品群の年齢層が高く
品揃えや商品展開も大した事は無かった
しかし銀座店では全アイテムの商品展開が出来
売り上げもまずまずの成績だった
今回の上原出店は筒井のアイデアらしかった
二人は手をつないで歩いていると 夜風が気持ちよく
神山は久しぶりに 楽しい夜が過ごせたと思っていた
「着きましたよ ここです」
「へぇー凄い可愛くしゃれたマンションじゃないですか」
「そうね 私もなかなか気に入っているんですよ」
久保祥子の住まいは小高い丘に建てられたマンションだった
6階建ての6階に住んでいた
エントランスにあるステンレス製のポストを見ると10部屋だった
正面脇にあるエレベーターの前にもう一枚自動扉のガラスがあった
久保祥子はインターフォン横にあるカードスキャーナーに
カードをスライドさせ 暗証番号を入力すると
正面の大きなガラスが静かにゆっくりと開いた
神山龍巳はこのガラスの大きさに驚いていた
普通どんなに大きなガラスでも高さは2m50cm位だが
ここのは優に3mを超えていた
エントランスルームには心が和む光が落ちていた
天井が高いので かなり開放感を感じる事が出来た
床はチーク材の無垢フローリング材が敷かれていた 木目が綺麗で
たっぷりとワックスが塗られているのか靴の反響音がフロアに響いた
壁面はコンクリートむき出しが殆どで
床材と同じチークとステンレスがアクセントで使われていた
シンプルなデザインの中にも木部の温もりを感じた
神山がマンションの造りに見とれていると久保祥子が
「あのー神山さん 私部屋を少し片付けてきますから
こちらで待っていてくださいね」
エレベータ横にある喫煙者用の待合室に案内された
「はい 分かりました 周りの夜景を見ていますよ」
「片付きましたら お迎えに上がります」
「はい お願いします」
そう言うと久保祥子はエレベーターのボタンを押して
箱が来るのを待っていた
扉が開くと久保が手を振るので 神山も手を振った
早速ソファーに座るとイタリア製のキャンバスソファーで
ふんわりして気持ちが良かった
テーブルもアルフレックス製でシンプルモダンで纏めていた
さすがに疲れたのか 目をつぶると睡魔が襲ってきそうだった
エレベーターの脇奥に扉とインターフォンが着いているので
多分管理人が住んでいると思った
建物自体は正方形に近い横長の造りで
真ん中にエレベーターが配置されていた
(そうすると 部屋は結構広いんだな でも家賃が高そうだし
まあ当分の間は 横浜の狭いところでいいか)
神山はタバコが吸いたくなり灰皿を探すと
端のほうにステンレスの筒状の灰皿が置いてあった
動かそうと持ち上げたが 床固定されていて動かせないので
仕方なくその場で立ってタバコを吸った
考えてみれば キャンバスにタバコの火が移ったら大変な事になる
神山龍巳は改めてエントランスを見渡すと 奥の管理人室まで
コンクリートだが 後は全てガラス張りでなかなかの造りだった
天井も普通3mもあればいいところ5mはゆうにある
神山は設計したデザイナーに敬意を評した
天井からの柔らかい光の下でタバコを吸いながら
新宿方面の夜景を眺めていた
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筒井も神山の若さと情熱を羨ましく思っていた
その筒井が 今 ニーナ・ニーナの副社長とは羨ましかった
いくら出向であろうと この様な美しい女性に囲まれて仕事が
出来るのならば 多少の苦労も吹っ飛ぶのではないかと考えた
親会社と子会社の関係ではないが 神山は銀座店にきてから
年2回開かれる新作展に出向くようにしている
上野店の時は客層が高い為 取扱商品群の年齢層が高く
品揃えや商品展開も大した事は無かった
しかし銀座店では全アイテムの商品展開が出来
売り上げもまずまずの成績だった
今回の上原出店は筒井のアイデアらしかった
二人は手をつないで歩いていると 夜風が気持ちよく
神山は久しぶりに 楽しい夜が過ごせたと思っていた
「着きましたよ ここです」
「へぇー凄い可愛くしゃれたマンションじゃないですか」
「そうね 私もなかなか気に入っているんですよ」
久保祥子の住まいは小高い丘に建てられたマンションだった
6階建ての6階に住んでいた
エントランスにあるステンレス製のポストを見ると10部屋だった
正面脇にあるエレベーターの前にもう一枚自動扉のガラスがあった
久保祥子はインターフォン横にあるカードスキャーナーに
カードをスライドさせ 暗証番号を入力すると
正面の大きなガラスが静かにゆっくりと開いた
神山龍巳はこのガラスの大きさに驚いていた
普通どんなに大きなガラスでも高さは2m50cm位だが
ここのは優に3mを超えていた
エントランスルームには心が和む光が落ちていた
天井が高いので かなり開放感を感じる事が出来た
床はチーク材の無垢フローリング材が敷かれていた 木目が綺麗で
たっぷりとワックスが塗られているのか靴の反響音がフロアに響いた
壁面はコンクリートむき出しが殆どで
床材と同じチークとステンレスがアクセントで使われていた
シンプルなデザインの中にも木部の温もりを感じた
神山がマンションの造りに見とれていると久保祥子が
「あのー神山さん 私部屋を少し片付けてきますから
こちらで待っていてくださいね」
エレベータ横にある喫煙者用の待合室に案内された
「はい 分かりました 周りの夜景を見ていますよ」
「片付きましたら お迎えに上がります」
「はい お願いします」
そう言うと久保祥子はエレベーターのボタンを押して
箱が来るのを待っていた
扉が開くと久保が手を振るので 神山も手を振った
早速ソファーに座るとイタリア製のキャンバスソファーで
ふんわりして気持ちが良かった
テーブルもアルフレックス製でシンプルモダンで纏めていた
さすがに疲れたのか 目をつぶると睡魔が襲ってきそうだった
エレベーターの脇奥に扉とインターフォンが着いているので
多分管理人が住んでいると思った
建物自体は正方形に近い横長の造りで
真ん中にエレベーターが配置されていた
(そうすると 部屋は結構広いんだな でも家賃が高そうだし
まあ当分の間は 横浜の狭いところでいいか)
神山はタバコが吸いたくなり灰皿を探すと
端のほうにステンレスの筒状の灰皿が置いてあった
動かそうと持ち上げたが 床固定されていて動かせないので
仕方なくその場で立ってタバコを吸った
考えてみれば キャンバスにタバコの火が移ったら大変な事になる
神山龍巳は改めてエントランスを見渡すと 奥の管理人室まで
コンクリートだが 後は全てガラス張りでなかなかの造りだった
天井も普通3mもあればいいところ5mはゆうにある
神山は設計したデザイナーに敬意を評した
天井からの柔らかい光の下でタバコを吸いながら
新宿方面の夜景を眺めていた
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